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侍ジャパン 金メダル獲得への道

【GAME REVIEW 第2戦】対メキシコ・“スピード&パワー”を体現。2本4盗塁は日本野球進化型

 

1点リードの4回、一死一、三塁から山田哲人が豪快に左翼席へ3ランアーチ。「コンパクトに狙いどおり打つことができました」


【対 メキシコ】
2021.07.31 @横浜スタジアム 12時開始 試合時間3時間05分

勝:森下暢仁[1勝0敗0S]
S:栗林良吏[1勝0敗1S]
敗:オラマス[0勝1敗0S]
バッテリー:
日本=森下暢仁、伊藤大海平良海馬、栗林良吏 - 甲斐拓也
メキシコ=オラマス、アレドンド、サンチェスバルガスバニュエロス、アングアメアペレス、ブスタマンテ-ウィルソン、ソリス
本塁打:山田哲人1号、坂本勇人1号、メネセス1号


日本の先発・森下暢仁は初回、4回に1点ずつを失うも、5回5安打2失点と十分に試合をつくった


 一歩、理想に近づいた。2006年、09年のWBC連覇のキーワードは“スモール・ベースボール”だったが、その後、日本は13、17年の同大会でベスト4止まり。13年は選手として、17年はコーチとして日本代表の課題をつぶさに見てきた稲葉篤紀監督が、「進化を続ける世界に勝つため」として掲げたのが“スピード&パワー”の両立、融合だった。

 グループステージの首位通過をかけたメキシコとの一戦で、試合を決定付けたのは、1点リードの4回、一死一、三塁から飛び出した山田哲人の今大会チーム第1号となる、左翼スタンドへの3ランホームラン。そして終盤に再び打線を活発化させた7回の坂本勇人のソロアーチ。指揮官も「哲人のホームランはチームを勇気付ける大きなホームランでした。勇人も良いところで打ってくれました」と2人の働きを称えている。

 しかし、ボディブローのようにじわじわと相手を苦しめたのは、日本の脚力だ。まず初回、得点にはつながらなかったものの、先頭の山田が四球で出塁、続く坂本の場面で二盗を成功させたのは名刺代わり。1対1となったあとの3回には、その坂本が走塁でみせる。左翼線二塁打で出塁すると、続く吉田正尚の打席で三ゴロを捕球した三塁手を、進塁する仕草でけん制、悪送球を誘った。鈴木誠也の中飛で三塁に進塁後、一死一、三塁からは浅村栄斗の投ゴロでホームをうかがう姿勢を見せつつ、三本間でストップ。この動きが目に入った相手投手が、ゴロの処理にもたつく間に、頭からホームにかえって泥臭く勝ち越しの1点を手にしている。「ホームに投げてきたら挟まれて、走者(打者と一塁走者の吉田)を進めてという状況だったと思います。難しい判断でしたが、そこは勇人がね」と稲葉監督も納得顔だった。

同点の3回、三塁走者だった坂本勇人は浅村栄斗の投ゴロで判断よくスタートし、ヘッドスライディングでホームを陥れる


 この日は4つの盗塁を成功させて相手バッテリーに揺さぶりをかけたが、そこからは得点への強い執着が見て取れた。例えば4点リードの8回、二死から内野安打で出塁した甲斐拓也。続く山田の打席の初球、ノーマークと見るやすかさずスタートして楽々二塁を陥れ、得点圏に進んだことで、山田の中前打で7点目のホームを踏むことに成功している。この回の裏、リリーフの平良海馬が2点を失っているが、結果的に7回の1点は貴重な追加点だったとすることができる。なお、甲斐をホームへ迎え入れる適時打を放った山田も、次打者・坂本の初球にすかさず盗塁(この日、2つめ)と攻撃の手を緩めず。相手のスキを見逃さない姿勢に、指揮官は「チームが良い方向に動き出したなと感じました」と、次戦からのノックアウトステージに向けて、手応えを口にした。

2回に同点適時打を放った甲斐拓也はこの日、3安打猛打賞。自らも2度ホームを踏んだ

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