イースタンの受賞者は2021年にドラフト1位で西武に入団した長距離砲だ。体重110キロ超の巨体から豪快な打撃を見せ、19本塁打、64打点をマークして2冠王に輝いた。だが、「一軍で活躍しなければ意味がない」と慢心はない。一軍の舞台で本塁打王を獲得することを目標に、ひたすらバットを振っていく。 取材・構成=小林光男 写真= BBM 一軍レベルの真っすぐを一発で仕留められるように、二軍で意識しながら試合経験を重ねていった
流れを変える一発を
4月4日のソフトバンク戦(PayPayドーム)でプロ初安打初本塁打をマーク。だが一軍での安打は、その1本のみ。4月中旬から二軍暮らしが続いたが常に“おかわり”を狙っていた。ホームランが飛び出したあとの打席。集中力を高めて、再び打球をスタンドインさせる――。基本的に「バットの芯にしっかり当てること」を大事にしていたが、真のホームランバッターになるために、譲れない思いを抱きながら打席に立っていた。 ――二軍で残した数字に関してはどのような自己評価を下していますか。
渡部 ホームランはもう1本打って、20本にして単独でタイトルを獲りたかったですね(
日本ハム・
清宮幸太郎とタイ)。打点に関しては自分一人の力ではありません。チームメートが塁に出てくれたおかげです。クリーンアップを任されていたので、ランナーをかえすのが仕事。チャンスで打って当たり前と思わないと、チームを勝利に導くことはできません。
――四番で41試合にスタメン出場。コーチからは「打席で堂々としなさい」とアドバイスされたそうですが。
渡部 打席で弱気に見えると・・・
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