いよいよ2022年シーズンの幕が開ける。2月末から行われてきたオープン戦では、これまで期待を集めながらも、なかなか結果に結びつけられなかった若者たちが躍動した。ここでは、今季ブレークを予感させる5選手をピックアップ。最初は日本ハムの外野手、万波中正だ。オープン戦で3戦連発を含む、5本塁打を放つなど大暴れ。新庄剛志BIGBOSSが背中を押す、4年目のスラッガーのインタビューから始めよう。 取材・構成=滝川和臣 写真=小山真司、高原由佳、山口高明 ※成績は3月20日現在、年齢は開幕時 
変化球の見極めという課題を克服しつつある。打球の力強さも増した
BOSSのアドバイスとフィジカル面での成長
──オープン戦では3試合連続を含む5本塁打。手応えを感じていますか。
万波 出来過ぎな部分も多々ありますし、調子がよかったのもあると思います。ここ数試合ヒットが出ていないので(3月13日以来、オープン戦6試合無安打)、この数字に対して実際にどれだけが自分の実力なのか、開幕までに見えてくるんじゃないかなと思っています。
──ホームランをシーズン中にとっておきたいと思っている?
万波 そうは思ってないです。オープン戦もシーズンにつながるものとして大事だと思っているので。ホームランを打てたことはうれしいですし、調子が下がってきたここからどうやって上げていくかですね。
──今季、打撃での変化はありますか。
万波 1つは(新庄剛志BIG)BOSSに指摘された重心を高くすることがあります。
──新庄監督からは、キャンプで重心が低くなり過ぎる「モグラ打法」の矯正をアドバイスされていました。
万波 はい。BOSSからは「スッと立ってそのまま打てばいいじゃん」と言われました。重心が下がれば下がるほど、低めのボールに対して目線が近くなる。「だから、低めのボール球も打てると思って振っちゃうんでしょう。上体を上げれば、ボールが遠く見えるから必然的に振らなくなるよね」と。なるほどと思いました。あとはオフに行ったトレーニングで体を変える試みが結果につながっていると思います。根本的なフィジカルの面が成長して、同時に技術力も上がったと感じています。
──体を変えたというのは。
万波 今まで技術練習だけではどうしても改善できない部分があって、体をうまく使えるようにしようと。同じ意識でバットを振ったとしても、鍛えた部分がうまく機能して理想の形につながる。そんな考え方にしたことで、ちょっとずつ成果につながっているように感じます。
──具体的に体のどの部分を鍛えたのですか。
万波 ヒザと体幹です。構えてボールを迎えるとき・・・
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