
「球心会」が設立。王代表[右]と栗山副代表は野球の「普及・振興」のため、各団体との連携を強化し、活動を進める[写真=田中慎一郎]
王貞治氏が代表に就任した「球心会」の5月23日の設立を受けて6月26日、東京都内で記者会見を開いた。当日に配布された資料の冒頭には、設立の趣旨として「王貞治・
大谷翔平を超えるような、世界を沸かし、子どもたちに夢と希望を与える世界的ヒーローが野球界・スポーツ界から生まれ続ける未来をつくる。そのために野球界に関わる組織及び団体をひとつにしながら、さまざまなステークホルダーとの共創を推進していきます」と示した。王代表は言う。
「プロ野球、独立リーグ、社会人野球、大学野球、高校野球、軟式野球、女子野球、ソフトボールといろいろな組織があるんですけど、なかなかコミュニケーションを取れていなかったように受け止めているんです。それぞれの組織が頑張っていただいており、横のつながりをよくできたら、もっと野球界のためになると立ち上げました。これから中身を充実させ、野球をもっと身近に感じてもらえるように進め、私自身が情報伝達役として頑張っていきたい」
各団体が野球の普及・振興を推し進めている既存の取り組みにもプラス効果が生まれるように、球心会として連携・側面支援していく。具体的には幼少期の子どもたちに「幼少期体験プロジェクト」として野球に触れる機会を創出。また、保護者が安心安全な環境で野球に取り組める情報発信の仕組みを「プラットフォームプロジェクト」として確立する。
記者会見では副代表に就任した
栗山英樹さんが、生前に
長嶋茂雄さんがしたためた手紙を読み上げた。
「王貞治様 王さん、野球界の更なる発展を目指した『球心会』の結成、おめでとうございます。アマチュア、プロの垣根を越え、王さん自らグラウンドに飛び出されると聞き、私にできることがあれば大いに協力したいと考えています。野球がひとつになり、これから更に野球人気が高まることを期待しています。令和7年5月吉日 長嶋茂雄」(原文のまま)
手紙を受けた王代表は「長嶋さんが病に倒れられてから、なかなか会う機会がなかったが、そういう思いを強く持ってくれていたことは大変うれしい」と感謝を示した。
松井秀喜さんからのビデオメッセージが寄せられ、王代表は画面を食い入るように見つめ、笑顔を見せた。
「一人ではなかなか大きな力になりませんが、みんなが同じ方向に向かっていくことがとても大切なことであり、私もしっかりとその活動を応援していきたい」

松井秀喜さんからのビデオメッセージが流れた画面を、王代表は食い入るように見つめた[写真=田中慎一郎]
王代表は今年3月、全日本野球協会(BFJ)のU-12、U-15の公認野球指導者資格を取得。85歳は本気である。「20年ぐらい遅れたと思っている。だからこそスピーディーに提案し、理解していただき、協力していただきたい。子どもたちが動ける野球場をつくる。僕が記し、形をつくりますから、皆さん、協力をよろしくお願いいたします」
年齢を重ねるごとに「思いが強くなっている」と明かす野球界の発展に尽力する決意を新たにしていた。