新人年の2016年にもこのコーナーでピッチングフォームを解説しましたが、あれから4年が経ち、チームの絶対的なエースに成長を遂げました。「日本球界No.1左腕になった」と言っても良いでしょう。今夏に行われる東京五輪でも侍ジャパン投手陣のキーマンの1人で、彼自身の成長とともに、技術面、フォームの面でもこの4年間で大きな変化が見られます。 【ポイント】ブラインドの意識
スタートに当たる写真1の立ち方から工夫を感じます。プロ入り後の試行錯誤の末に、ランナーなしでもセットポジションを採用していますが、ほかの選手と異なるのが右足の位置でしょう。プレートにつけた軸足(左足)よりも一塁方向に大きくずらして立っているのが分かると思いますが、これは自分の左肩、および左腕をバッターに対して絶対に見せたくないという意識の表れ。バッターからは左腕サイドが右肩、背中に隠れてまったく見えない状態だと考えられます。バッターは早くボールを見たい、左腕に合わせてタイミングをとりたいと思うものですから、リリースの直前までボールを見せない工夫は素晴らしいと思います。
セットポジションですから、大きく体をひねる必要なく、パッと足を上げるだけ(写真1~3)。ここで余計な動きがないことは、バランスを保つ上で非常に重要で・・・
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