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連続写真に見るプロのテクニック

【連続写真】巨人・松原聖弥 前編「トップが良い形で決まっていて、バットの出が良い重心の移動と、反動の大きいフォームをどうとらえるか」

 

昨季7月に一軍デビューを飾り、8月後半からはレギュラーに定着、攻守にわたる活躍を見せました。今季も初めての開幕一軍、初めての開幕スタメンを飾ります。オープン戦はヒットメーカーの片りんをのぞかせていましたが、開幕後は安打が出ず、やや苦しんでいるようです。

【チェックポイント】[1]軸足内側重心を意識できるか[3]右足をクロスする▲外側に力が逃げていないか?



[9]トップが決まっている◎


[11]肩越しにバットが出る◎



【ポイント】バットの出し方◎


 ワンバウンドするようなボールをヒットにしたり、ヒザ元の難しいボールをすくい上げて長打にしたりと、常識に留まらないタイプ(原辰徳監督も「彼の打撃は天才的」というような表現をしていました)かと思っていましたが、連続写真で見ていくと、ベースがしっかりしていることが分かります。特筆すべきは、(早い段階から)トップがしっかりと良い位置で決まっている点です(写真9、写真10)。タイプ的に、バットの位置もフラフラと固まっていないかと思いましたが、グリップを後ろに残しつつ、両腕が突っ張ることもなく(突っ張るのが悪いわけではありません)両ヒジに余裕があるのもいいですね。そして、写真10〜13のようにグリップを落とすことなく、肩越しからいわゆる最短距離でポイントまでバットを出していきます。つまり、バットの出が良いということで、やや内寄りの力のある高めのボールに対しても振り遅れることなく、しっかりと対応できていると思います(※打席の結果はセンターライナー)。

 気になる点があるとすれば、重心の移動。まず、写真1〜3とややガニ股にして軸足(左足)にしっかりと乗せようという考えは良いと思いますが、このときにどれだけ軸足内側重心を意識することができるか。松原選手のように、ガニ股にしてガバッと足を上げていくと、どうしても軸足外側重心になって、力が捕手方向に逃げてしまいます。軸足に残そう、しっかりと軸足股関節に力をためてから出していこうという意識も強いので(写真4以降、お尻をピッチャーに向けながらステップしていくところに表れています)、「内側、内側」と締めて、外側に逃げないように注意することが必要です。

 とらえると意外なほどのパンチ力を見せる選手ですが、プロとしては小柄。そのため、フォームで力をためたいのでしょう。軸に残す意識自体は問題ないのですが、そのアプローチとして、前述したお尻をピッチャー方向に向けて出ていくこの形も、注意が必要です。右足を上げたとき、大きく軸足とクロスしているのが写真3以降で分かると思いますが、これだけ大きく体をひねると、打ちにいく際には必ずその逆に戻していかなければなりません。ここで大きな力を得ることができるわけですが、一度回転を始めると、もう止まることができず、例えば狙っていないブレーキのかかった変化球にはお手上げでしょう。彼のような選手が果たしてそれでいいのか。次回に続きます。(フォーム解説=柴原洋)

PROFILE
まつばら・せいや●1995年1月26日生まれ。大阪府出身。右投左打。173cm74kg。外野手。仙台育英高から明星大に進み、首都二部ながら5季連続ベストナイン。17年に育成ドラフト5位で巨人入団。18年7月に支配下昇格し、イースタン記録を塗り替える134安打。今季は八番・左翼で開幕スタメン。今季の成績は4試合1安打0本塁打0打点0盗塁、打率.100(3月31日時点)
連続写真に見るプロのテクニック

連続写真に見るプロのテクニック

元プロの野球解説者が現役選手の打撃フォーム、投球フォームを連続写真をもとに解説。

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