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W.M.ぺーニャ 外野手 #8

強烈な打球を球宴で披露するか

 

 ウィリー・モー・ペーニャのバットが止まらない。5月17日、神宮でのヤクルト戦。7回二死二塁、平井のスライダーをとらえ強烈なライナー。当たりが良すぎて左直かとも思われたが、失速せずに左翼席へ突き刺さった。「この球場は狭いし、しっかりたたけばあそこまでいく。ヤフードームならレフト前じゃないか」。球場がどよめいた一発には、右翼を守るセの本塁打王のバレンティンもあ然。これがパのキングを独走する9号だった。

 メジャー通算84本塁打、レッズ時代の04年には24発を放って「ソーサの再来」とも呼ばれた。ただメジャー通算三振割合が32.8パーセント。変化球の多い日本では「巨大扇風機」化も懸念されたが、フタを開ければ早々と順応した。強みは反対方向にも打てる巧みさと、力強さの共存。ライトへの打球にせよ、驚くべき強さと速度を誇る。春季キャンプで捕った本多が「人生最速」と認定したライナーは、相手外野手をあざ笑うかのようにバウンド後も失速せず抜けていくことがある。開幕七番、その後八番。それから長打を積み重ねるうち、4月19日オリックス戦(京セラドーム)から奪い取った四番を定位置にした。

 一風変わったルーティンがある。打席に入る前にバットのにおいを嗅ぐ。「においをかいで集中するんだ。脳を活性化させるというかね。小さいころからやっている」。それから力士の土俵入りのように、右太ももを平手で打つのは「ステイバック」、つまり重心を後ろに残す意識付けだという。これを毎打席、欠かさない。ホームラン後はサイドステップで四つの塁を踏む。活躍が続けば、これを球宴で全国のファンの前で披露できる。

オーロラビジョン

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