1年前、“浪人生”だった男が、今や
楽天の勝利の方程式に入っている。2月の久米島キャンプで入団テストを受けた
ジム・ハウザー。「一生懸命、できることをやっている結果が表れている」。8月23日現在で、登板数44試合はチーム2位。日を重ねるごとに増してきた信頼感は、その数字に表れている。
苦労人ぶりを物語るような、今季の歩み。テストに合格はしたものの、育成選手契約。支配下登録されたのは、開幕直前だった。もしかしたらいい選手かもしれないという声もあった。だが、2011年シーズン、所属先が決まらず棒に振ったという事実がマイナスイメージとして、常につきまとった。
4月4日の
ソフトバンク戦(Kスタ宮城)で初登板。足を控えめに上げるスリークオーター気味のフォーム。打たせて取るタイプの投手だ。「最初は打者のタイプが分からなかった。特徴をつかんで、いい結果がついてくるようになった」。気がつけば、勝ちパターンとしてフル回転。星野監督は現状の外国人選手の中で「テスト入団のヤツが一番頑張っとる」と、ハウザーに最大級の褒め言葉を送る。
1年間のブランクの影響については「もちろん、疲れた時期もあった。でも、トレーナーがしっかりケアしてくれるし、毎日のトレーニングでいい状態を維持しているよ」と、問題なし。その素直さ、勤勉さで人間性も評価される男。まだ28歳。体力面は、若さと努力で補ったようだ。
ペナントも大詰め。「与えられた場面でゼロに抑えること。回の頭でも、ピンチでも、ゼロに抑えていきたい」。雑草のように這い上がってきたハウザーは、チームに欠かせない存在になっている。