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江川智晃 外野手 #43

バスター打法を進化させ打棒炸裂

 

 勝負どころで舞い戻ってきてみせた。9月4日の西武戦(西武ドーム)。腰痛による2カ月以上の離脱から一軍に復帰したばかりの江川智晃が、岸から左翼席中段に3号同点ソロを放った。試合にも勝利し、3日後の7日のロッテ戦(ヤフードーム)でも成瀬から左翼ポールを直撃する4号逆転2ラン。この試合ではプロ初の4安打をマークするなど、同カード3連勝の立役者となった。「試合に出たら思い切っていこうとだけ思っていた」。2カ月間の苦しみを、終盤戦の重要な局面で爆発させた。

 背水の覚悟で臨んでいた8年目の今季。キャンプで臨時打撃コーチを務めた中西太氏直伝の「バスター打法」で好調を維持し、6月までに32試合にスタメン出場した。だが腰痛のため6月22日に離脱。レギュラーをつかみかけていただけに、ショックは想像以上に大きかった。焦る気持ちからリハビリのペースをオーバーさせてしまい、痛みはぶり返し、二軍暮らしは2カ月以上に及んだ。

 それでも調整中は、「バスター打法」のタイミングの取り方だけは残しつつ、普通の構えでバットを振りまくり打法を進化させた。8月30日のウエスタン・中日戦(ナゴヤ)では、山本昌、川上から本塁打。猛アピールに成功し、翌日一軍に復帰した。売り出し中の柳田、多村らライバルはひしめくが、好調さを買われ大事な終盤戦でスタメンに名を連ねる。「リハビリ中はつらかったけど、支えてくれた方に恩返ししたいという思いが強い。去年のシーズン終盤は一軍にいられず本当に悔しかった。何とか優勝に貢献したい」。苦しみを乗り越えた男が、奇跡の逆転Vを演出する。

オーロラビジョン

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