身長180センチ、体重114キロの巨漢。プロレスラーのアジャコング似の風貌から“アジャ”の愛称で呼ばれる
井上晴哉は、キャンプからルーキーらしからぬ存在感を発揮して早々に溶け込んだ。貫禄たっぷりの24歳の新人は持ち味の長打力を生かした打撃だけでなく、明るい性格でも貢献度は大きい。
新人合同自主トレからそのユニークなキャラクターで注目度が増していき、キャンプが始まると、打棒への評価もうなぎ上りに。伊東監督も「彼が打てばチームの雰囲気が良くなる」と口にし、オープン戦では打率.435で首位打者を獲得。球団の新人では
戸倉勝城以来、64年ぶりとなる開幕四番を任された。
チーム内外で人気者となった井上は「僕の力なんてそんなに大したものじゃない」と強調するも、本拠地・QVCマ
リンで行われた4月4日の
日本ハム戦ではムードメーカーぶりを印象づけた。ここまでチームは開幕5連敗。自身にも安打がなかったが、1対0の4回にプロ初安打となる適時二塁打を放つと、チームも本人も大爆発。井上は3安打をマークし、チームも17安打9得点で待望の初勝利を挙げ、そこから3連勝した。
同学年で主将の鈴木は「新人に負けないように」と刺激を口にし、起爆剤となったアジャはお立ち台で「これからどんどん打っていく」と満面の笑みで宣言した。
愛される存在だけに、打てばチームも盛り上がる。本人は「みんなが必死にやっている結果。僕はまだ力になれていない」と謙そんしながらも「雰囲気はワイワイしてていい」と笑う。持ち前の明るさと本分の打撃の両方で、これからも白星を引き寄せるつもりだ。