将来の四番候補が充実したシーズンを過ごした。その姿はまさに主砲だ。今年、ドラフト6位で入団した
奥浪鏡。右投右打。身長176センチ、体重98キロのぽっちゃり体型。三塁を守るその姿から創志学園高時代は
西武の「中村2世」と呼ばれていたほど。
「プロの世界の厳しさを痛感した。ただ、1年目から多くの試合に出させてもらったのは自分にプラスになった。この経験を生かさないといけない」。1年目の今季は二軍で84試合に出場。打率.208ながら本塁打はチームトップの7本を記録し、和製大砲としての片りんを見せつけた。
象徴的だったのは7月に長崎県で行われたフレッシュオールスター。1点ビハインドの3回二死一塁で直球を左翼席にたたき込む2ラン。「芯でとらえてないけど、入ってくれてうれしかった」と、真ん丸な顔に人懐っこい笑みを浮かべた。プロ入り後のトレーニングの成果で、体重は95キロから98キロに増量。体脂肪は2メートルダウンの15メートルと筋肉量アップに成功した。
試合後に一緒にお立ち台に上がった同じ巨漢選手の
ロッテ・井上、西武・山川に対し「3年後、5年後には自分が一番打っていられるようにしたい」と闘志を燃やすほど。高校通算71本塁打のスラッガーはプロでも自らのスタンスを変えなかった。
チームにはT−岡田、安達、伊藤と生え抜き選手たちが順調に育ち、中心になりつつある。加藤編成部長も「奥浪あたりがもう1ランクレベルアップすれば打線の幹が作れる」と大きな期待を寄せている。来季の目標は一軍出場。春季キャンプからアピールし、京セラドームで特大のアーチを放つつもりだ。