
高卒2年目の19歳が、若返りが進むチームの象徴となれるか。レギュラー奪取を目指してアピールを続ける
高卒2年目の外野手から目が離せない。
西浦颯大の急成長ぶりが際立っている。
2月17日の紅白戦で
ディクソンと
富山凌雅から左前打。「理想の打撃です。逆方向を意識していました。練習してきたことが出せている」と自信を深めれば、20日の紅白戦では
竹安大知から左翼スタンドへ一発を放ち、パンチ力も証明した。
明徳義塾高では2年春から3年夏まで4季連続で甲子園に出場。身長178センチ、体重68キロと細身だが、高校時は主に三番に座り、2年夏には聖地で満塁弾も放った。
長打も期待される好打者は「この体でも飛ばせる所を見せてやろうと思っていましたが変わりました」とひっかける打撃が目立ったプロ1年目の昨季を反省。今キャンプでは「飛ばさないことを考えているので、去年よりも飛距離は落ちました。状況に応じたバッティングがしやすい」とプロ仕様の打撃に変更している。
50メートル5秒8の快足を生かした守備、走塁の潜在能力もピカイチ。今季はチームとしても走塁改革を掲げ、「走り出す前に浮き上がるくせが改善されました」と磨きがかかった。
西村徳文監督は「期待している。誰にでもチャンスはある。高卒2年目が活躍してくれるといい刺激になる」と目を細める。
左翼の
吉田正尚、右翼の
ロメロは確定的。外野は
後藤駿太、
小田裕也、
武田健吾らと中堅を争う激戦区だ。それでも、西浦も「目標は開幕スタメン。年齢は関係ないです」と言い切る。19歳が開幕に向けて猛アピールを続けていく。
写真=BBM