
種市は高卒4年目の今季、さらなる飛躍を誓う
1月上旬、
ロッテ浦和球場に姿を現した
種市篤暉の体は、一回りも二回りも大きくなっていた。
「昨年の11月から、えげつないくらいウエート・トレーニングをやっている。とにかく球速を上げていきたい」
プロ初勝利を含む8勝(2敗)を挙げた昨季から、4年目の今季はさらに飛躍を遂げる覚悟だ。
自主トレーニングの公開日。当初はタイトルへの思いについて「特にはない。勝つだけ」と多くを語らなかったが、今年の目標を記す色紙を渡されると、しばらく考えて「奪三振王」と書き込んだ。昨季は116回2/3を投げて135奪三振と、高い奪三振率を記録した。
吉井理人投手コーチとは「160投球回、防御率2点台」との目標も設定しており、エース級の活躍が期待されている。
昨季は180回1/3で227奪三振をマークした
ソフトバンクの
千賀滉大が最大のライバルとなる。昨年から鴻江寿治トレーナーが主宰する合宿で自主トレーニングをともにしており、「師匠」と慕う存在。今年は
巨人の
菅野智之やソフトボール女子日本代表の上野由岐子らも参加して行われ、種市は「自分の悪いところがすべて分かった。今年のほうがもっと充実していた」と大いに学びを得た様子だった。
今季は背番号が「63」から「16」に変わった。「番号は軽くなったが、重圧はすごく感じている。期待に応えられるように頑張りたい」。タイトル争いに勝つような活躍を見せることが、千賀への何よりの恩返しになるはずだ。
写真=BBM