
開幕先発ローテーション入りを狙う與座
プロ入り3年目、初めてのA班キャンプでしっかりと存在感を示した。アンダースローという特殊なフォームが目を引くが、投球内容でもまた首脳陣に強く印象付けているのが
與座海人だ。初日からブルペンに入り、2018年に受けたトミー・ジョン手術からの完全復活を証明。2月13日に行われた紅白戦では、2回を投げて打者8人を無安打1四球に抑え、猛アピール。すでに「先発で」と伝えられており、ローテーション入りへの意欲も満々だ。
厳しい争いになることは重々承知している。結果こそ上々だったが、1つの四球を猛省した。「その1個が、シーズン中では命取りになると思う。練習でも、なるべく出さないようにしたい」。日々の練習から、厳しく突き詰めている。
一方で手応えも感じ始めているのも確かだ。自身の中にまずは戻したい“これ”という感覚があり、それと比べると、「指のかかり具合など、まだ5割ぐらい」だが、昨年二軍戦で2試合投げたときよりは「だいぶ良い」とうなずく。あらためてケガをしていたころを振り返ると、「今いる自分の状況は想像もできなかった」と感慨深い。
「今の僕は、いわばゼロ。プロに入ってきてから、何もない状態です。大卒でもう3年目、余裕はない。みんな、スタートから勝負をかけてくると思う。その中で、頭一つ抜けないと目立たないと思うので、何としても頑張りたい」
2月27日、
ソフトバンクとの練習試合(アイビースタジアム)では5回から登板し、4回2安打1失点の好投。目指すは、「開幕一軍」、そして「5勝」だ。いよいよ今季、ライオンズの新サブマリンのデビューが見られそうだ。
写真=BBM