
今季は2ケタ勝利が最低ノルマとなる松本
3連覇へ向け、
辻発彦監督が最も期待を寄せるのが昨年経験を積んだ若い投手たちだ。「技術的にも精神的にも、どう成長してくれるか、非常に楽しみ」。
本田圭佑、
高橋光成、
今井達也、
平良海馬ら該当投手は複数おり、それぞれがしっかりと自覚を持って2020年に臨んでいるが、中でもそれを結果で表しているのが
松本航だ。
ルーキーながら、昨季は先発ローテーションの一角に加わり16試合に登板。7勝を挙げ、リーグ優勝に大きく貢献した。だが、防御率は4.54。6イニング目に入る前に投球数が100を超え、マウンドを降りる試合が多かったなど内容的に本人は納得していない。その改善策として、今季は「制球力とカウントを取れる変化球の習得」をテーマに自主トレ、キャンプを過ごしてきた。
自身今季初の対外試合となった2月23日、
ロッテとの練習試合(春野)では3回無安打無失点と好投。軸となるストレートに加え、カーブでもしっかりとカウントを取り、空振り三振も奪うなど内容的にも充実したものとなった。ただ、2イニング目に簡単に二死を取りながらも次打者に四球を与えるなど制球力には課題を残した。
昨季の経験から、力んでフォームのバランスを崩すことが、球数が増える大きな原因と自己分析しているだけに、今後はより一層「しっかりと自分のフォームで投げる」ことを突き詰めていく構えだ。
「2年目ですが自分にプレッシャーをかけながらやっていきます」
エース候補の一人である松本の飛躍が非常に楽しみだ。
写真=BBM