
今季打撃の内容がよく充実感を漂わせる高山。開幕スパークする予感が漂っている
5年目の区切りを迎えた
高山俊が開幕から一暴れするかもしれない。周囲の多くがそう思うほど、キャンプ、オープン戦を通じてバッティングの内容がよかったのだ。
「開幕してから結果を出すのは当たり前だと思っています。それまでに結果を出して、レギュラーとして試合に出場しないといけません」
16年の新人王もプロ3年目の18年は45試合にとどまったが、昨季105試合(打率.269、5本塁打、29打点)に出場したことで自信を深めた。
矢野監督が「新人王をとってから苦しいシーズンが続いて、何とかしなければという気持ちが伝わってくる」と精神的な成長を認めている。
実際、グラウンド内での高山を見ていると、立ち振る舞いが非常に明るく落ち着いた様子がうかがえる。
「自分にプレッシャーをかけたい」という高山が、糸井、福留、
サンズ、近本らとの熾烈(しれつ)な外野の定位置争いを勝ち抜くポイントは、サウスポー打ちにある。
昨季の対右投手の打率.296に対して、対左投手は.172で、左腕が先発のときはスタメンを外れることが多かっただけに、克服すればレギュラー獲りが見えてくる。
「立場的にもギリギリだが、誰が見てもよくやったと言われるような1年にしたいと思っています」
中堅クラスになった生え抜きの高山が、開幕延期後も好調を支持し、今季スパークする予感は十分にある。