
プロ10年目の今季は開幕スタメンに名を連ねた。持ち味の柔軟さを発揮してチームに貢献する
チームにとって、
松本剛は欠かせない存在だ。若手から中堅へと立ち位置が変わる中でも、気持ちの若さは変わらない。「僕の立場で調子うんぬん上がってきたとか言っている立場ではない」。オープン戦では結果にこだわり、攻守でアピールした。「自分のやるべきことをコツコツやっていけば、スタメンは増えていく」と肝を据え、グラウンドに立つ。
酸いも甘いも知る、プロ10年目だ。2012年ドラフト2位で入団。12年に就任した
栗山英樹監督とは“同期入団”だ。ブレークは6年目の17年。外野レギュラー格として115試合に出場したが、18年は再び出場数を減らし、19年は右ヒジを手術。昨季は復活を果たし、存在感を見せた。今春キャンプでも若手と同じように特守特打を行い、今季へ備えてきた。
チームの外野陣は
大田泰示、
西川遥輝、
近藤健介の3選手が盤石。レギュラーを狙う上で壁は高いが、3選手と違う松本剛が持つ個性はプレーヤーとしての“柔軟さ”だ。自らの特長を「思い切り打っていいところは思い切りの良さを出していきたいし、つなぎの役目は絶対に大事になるので打線になれるような仕事ができるのが僕の良さ」と自負する。
オープン戦までにレギュラー陣とそん色ないパフォーマンスを見せた松本剛について、栗山監督は大田、西川、近藤の3人と
淺間大基を加えて「外野手5人だと思っている」と今季は外野レギュラーとして起用する方針を明かした。コツコツとできることを追求し、選手としての幅を広げてきた松本剛は、さらなる輝きを増しそうだ。
写真=BBM