
新人王への期待もふくらむ牧。年俸5000万円以上での更改もありそうだ
1年目を終えたオフの契約更改としては、球団史上最高レベルの大幅昇給となるのは間違いない。ドラフト2位ルーキーの
牧秀悟は10月に月間打率.452と猛チャージし、最終成績はセ・リーグ3位の打率.314とした。ルーキーでは1998年の
高橋由伸(元
巨人)と
坪井智哉(元
阪神ほか)以来、23年ぶりの打率3割超え。首位打者の
鈴木誠也(
広島)にもわずか3厘差だった。
記録ラッシュの活躍だった。球団記録を塗り替えた153安打は
長嶋茂雄(元巨人)と並び歴代5位タイ。猛打賞14度は長嶋の持つ新人記録に肩を並べ、4度の1試合4安打は新人初。8月25日の阪神戦では新人初のサイクル安打をマークした。22本塁打、71打点はともにリーグ上位にランクインしている。最下位に終わったチームで、牧の台頭は最大の収穫と言っていい。
契約更改はどうか。他球団を含めても比較対照を探すのは難しいが、参考となるのは新人王に輝いた2人だ。2015年に新人セーブ記録を更新した
山崎康晃は1500万円から5000万円に大幅アップ。18年にチーム最多11勝を挙げた
東克樹は5550万円にジャンプアップしている。牧の今季の推定年俸は1300万円。投手と野手の違いや、ドラフト1位だった2人とはスタートで200万円の差はあるが、相当する評価を得ても不思議ではない。
今オフには
石井琢朗、
鈴木尚典、
斎藤隆と黄金期を支えたレジェンドを首脳陣に復帰させた
DeNA。巻き返しを期す来季、牧が新チームの顔になるのは間違いない。
写真=BBM