最多勝を獲得し自信を得ただけに念願の開幕投手を目指し、キャンプでもしっかりと調整を続けている
開幕投手が確実視される
青柳晃洋が進化を求めながら調整を続けている。「第1試合に先発できるように頑張りたい」と強い意欲を隠さない。
「先発ローテで回っていると配球の偏りが出てくる。それは捕手の配球パターンもある。新球を投げるというより、今あるボールをどう有効に使うかだと思っている」
武器とするツーシームに、スライダー、シンカーを組み合わせながらの投球。「狙われたら圧倒するボールはない」と言ってゴロで打ちとるピッチングで勝ち続けた。
プロ入り当初から制球難に苦しんだが、2019年から3シーズン連続で規定投球回をクリアし、年々安定感を増したのは、青柳自身の努力にほかならない。
昨シーズンは勝てない時期もあったが、13勝、勝率.684の数字を残した。ボールの勢いに配球でも勝負するタイプに成長を遂げた。
西勇、秋山らも候補の開幕投手について矢野監督も「決まってないのはうちの弱みでもあるが、強みでもある」と言う。しかしそこはやはり青柳が最有力だろう。
3月25日からの開幕カードの
ヤクルト戦(京セラドーム)は日本一チームが相手ながら、昨季7試合に先発し、4勝1敗の好相性であることも青柳を後押しする材料になる。
これまでと違った配球での勝負を考えながら進化するサイド右腕。投手陣の軸として15勝を目指すといった青柳が、さらにバージョンアップして登場する。