
新天地でもらしさ全開だ
沖縄・金武町で行われた春季キャンプ。練習中、どんなときも、誰よりも声を張り上げていたのが、移籍1年目、38歳の
川島慶三だった。チーム最年長は若手に交じってノックを受け、「いける、いける」と、ときには笑顔を交えながらナインを鼓舞した。「負けたくないという気持ちを前面に出せば、おのずと声は出る」。その言葉どおり、練習から闘志を前面に出していた。
ベースランニングではオーバーアクションも披露した。常にチームの盛り上げるその姿に、頼もしさすら覚えた。声を出すのはグラウンド内に限らない。「勝ちたい気持ちもあるので、信頼関係を築きながら大切なことは言っていきたい」。必要とあれば、後輩にもアドバイスを惜しまない構えだ。
今季プロ17年目を迎えるベテラン。
日本ハム、
ヤクルトを経て入団した
ソフトバンクでは4年連続日本一を支えた。今季から新たなチームメートと戦うことになったが「優勝できると思いますよ。東北のみんなの力を合わせて日本一に絶対なりたい」とキッパリを宣言した。新天地でも日本一に貢献すると意気込む。
昨季は56試合に出場して打率.239、2本塁打、11打点の成績に終わった。巻き返しを狙うベテランについて
石井一久GM兼任監督は「何かあったときにはスタートからいける選手だと思っているので、しっかり試合の中でいろんな役割をこなしていってほしいなと思います」と期待を寄せた。ムードメーカーはその声で、そしてハッスルプレーでチームの勝利に貢献する。
写真=BBM