
初セーブを挙げ調子も上がってきたケラー。Aクラス入りへ大きな戦力になりそうだ
このままでは終われないのが来日1年目のカイル・ケラーだ。8月7日の
広島戦(マツダ広島)で初セーブを挙げて本来の姿を見せ始めた。
クローザー・岩崎の不調もあって2点リードの9回を締めた助っ人は「本当に3月は自分のせいで負けてしまった」と自ら切り出しながら反省を言葉に乗せた。
シーズン終盤に差し掛かった中で、ケラーは「やり返すというつもりで投げたい」と貴重なリリーフのコマとして実力を見せつけるつもりでいる。
異国での1年目は気の毒なシーズンでもあった。来日が3月6日までずれ込み、実戦はわずか4試合に登板してチーム合流したのが同10日だったからだ。
今季は
スアレス(現パドレス)が抜けた穴を埋めるべく守護神として期待された。しかし開幕から2戦続きで抑えに失敗してしまい、3月31日に早々とファーム落ちした。
来日当初は「真っすぐとカーブをゾーンに投げられる。どちらかと言えばカーブが決め球で三振を取れる球種だ」とアピールしたがうまく立ち上がれなかった。
その後二軍戦で好投し、6月に再昇格すると、今度は新型コロナウイルス感染で抹消となってしまった。8月2日に一軍復帰を果たしてからは好投を続けるようになった。
万全のコンディションでマウンドに上がるようになったシーズン終盤だ。遅まきながら「チームの力になりたい」と力説し、与えられたポジションで役割を果たす。