
一軍を率いるのは初となる松井監督。どのような采配を見せてくれるだろうか
初の一軍監督就任となる
松井稼頭央監督の采配に大きな注目が集まる。一番の注目は
平良海馬の先発転向だろう。「すぐに、というのはなかなか難しいとは思うが」と結果が出るまで多少の時間がかかることは覚悟しつつも、「先発は一枚でも多くいてくれたほうがいい。このオフ、本人が一番考えてやってくれると思うので、期待しながら春を迎えたい」と最優秀中継ぎ右腕の挑戦に大きな希望を抱く。一方で経験値も含め、やはり先発は従来どおり「
高橋光成、
松本航、
今井達也の3人が軸」と全幅の信頼を寄せる。
平良の抜けたブルペン陣の整備も大きな仕事となる。新外国人の
ティノコ、
増田達至に加え、最優秀中継ぎと新人王を獲得した
水上由伸、さらに台頭著しい
本田圭佑、
森脇亮介の名を挙げ、「どう競争してくれるか非常に楽しみ」。2022年は12球団屈指のチーム防御率を誇り、それが3位の原動力だっただけに、いかに安定させられるかが大きなポイントとなりそうだ。
攻撃面では引き続き一番の適任者発掘がチームの大きなテーマだろう。ただ、一方で、「固定できれば一番いいのでしょうが、一番からの攻撃もあれば、下位からの攻撃もある。そこは“打線”なので。基本線はあったとしても、臨機応変にいきたい」と他の打順も含め、固執せずに柔軟に組む考えだ。
19年から3シーズン、二軍監督も務めているだけに、現在伸び盛りの若手たちの成長を最も間近で見続けてきた。特に外野はレギュラーが固定されていないだけに、“稼頭央チルドレン”にとっては大チャンスになるだろう。若手の躍動、積極的な起用にも大いに期待できそうだ。
写真=BBM