
チーム1位の99四球を選んだ大山。最高出塁率のタイトルも獲得した
大山悠輔にとって転機の年になった。7年目で初めてベストナイン、ゴールデン・グラブ賞、最高出塁率のタイトルを獲得。自身の成績がはね返った形となった。
「リーグ優勝、日本一になったことが一番でした。
大勢のファンがファン感謝デー、パレードに集まっていただいたことからも分かります」
143試合すべてに「四番」に立ち続け、リーグ最多になるシーズン99個の四球を選んだ。「自分の仕事」といった「つなぐ」ことを意識しながら「我慢」を覚えた1年だった。
就任当初の
岡田彰布監督は、四球もヒットと同じように評価することを球団に提案した。査定基準が変わって、チーム全体に徹底されることで戦う方向性が定まった。
大山も「どちらかというと、どんどん振って結果を出すタイプでしたけど、今シーズンはボール球を我慢するようになった」と成果を振り返った。
大山の月別打率が3割を超えたのは3月・4月、8月だ。特に四球が多かったのは20四球の8月。ボール球に手を出さなかったことで、アベレージが高くなったのは必然だったと言える。
チーム494四球は両リーグ最多。
巨人は164本塁打、
阪神は84本塁打だが、阪神の555得点はリーグトップだ。「フォアボール改革」の効果はてきめんだった。
大山も「確かに四球でチームの流れが良くなった。まずは連覇するために来年に準備を進めたいです」と再び動き出した。
写真=BBM