
今回の実打撃試験には関大北陽高[大阪]の主力として活躍した3年生5人の打者が協力した
きっかけは2019年夏の甲子園だった。第101回選手権大会で岡山学芸館高の投手が打球を顔面に受け、骨折したことが、バット性能見直しの大きな契機となった。幸い大事には至らなかったが、これまでも投手の負傷事故は事例があった。球数制限など投手保護の流れが進む中で、投手の障害予防に関する有識者会議でも金属バットの反発を抑制するべきだとの声が上がった。最も確実に早くこの問題を解決する方法は、金属バットを廃止し、木製バットへの完全移行だ。しかし、3600校を超える高校が一斉に使用すると国内資源の状況から厳しい情勢になり、何より経済的負担増の観点から現実的ではない。そこで反発性能を木製バットに近づけた金属バットの開発を目指す、打撃試験が実施された。
以前からバット問題に取り組む日本高等学校野球連盟で顧問を務める田名部和裕氏が、その意図を明かす。「アメリカで金属バットの反発性能をより木製バットに近づけたもの、BBCORという検査機関を通して出回ってる数字なんですけど、これが100メートル飛ぶと、日本のバットは105メートル飛ぶ、5%反発性能が高いのではないかと言われてます。そこで、今日、実測をやっています。確かに日本の金属バットのほうがやや反発性能が高いかなというのがあるので、投手の負傷事故が起こるたびに、われわれとしてはヒヤッとする。
じゃあどうしたら経済性を踏まえて反発性能を抑えることができるかというと、現行のバットは(最大径)67ミリなんですけど細くするとよりバットの強度が増す。太い製品より細い製品のほうがトランポリン効果で凹みが少ない。一般的に言われているメカニズムでは・・・
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