
国学院久我山高は二松学舎大付高との東京大会決勝で、2点を追う9回裏二死満塁から成田が右越えの走者一掃のサヨナラ適時二塁打。劇的な優勝を飾った[写真=菅原淳]
第94回選抜高校野球大会(来年3月18日から13日間で開催、準々決勝と準決勝翌日の休養日を含む=
阪神甲子園球場)の選出(選考委員会は来年1月28日)への重要な資料となる秋季地区大会は10地区で行われ、九州大会を最後にすべて終了した。各優勝校は明治神宮大会(11月20日開幕)に出場し、同大会を制した地区には「神宮大会枠」が与えられる。

明秀日立高は茨城1位で出場した地元開催の関東大会で初優勝を遂げた[写真=藤井勝治]
関東大会は明秀日立高が初優勝を遂げ、初出場した2018年以来の選出は確実だ。東京大会は国学院久我山高が37年ぶりに制した。2点を追う9回裏二死満塁から成田陸(2年)の右越え二塁打でサヨナラ勝ち。同校は11年以来のセンバツを当確とした。関東・東京の一般選考枠は6。関東準優勝の山梨学院高、同4強の浦和学院高、木更津総合高までは有力で、残り1枠は関東8強の4校と東京準優勝の二松学舎大付高での比較検討が予想されるところだ。

東海大会を制したのは日大三島高。同校を指揮するのは報徳学園高で春夏計18回の甲子園へ導いた永田監督で、2002年春のセンバツ優勝、18、19年には高校日本代表を率いた実績もある[写真=橋田ダワー]
東海大会は昨年4月から永田裕治監督(報徳学園高元監督)が指揮する日大三島高が初優勝。同校は1984年春、89年夏に甲子園を経験している。東海地区の一般選考枠は2で、準優勝の聖隷クリストファー高は春夏を通じて初の甲子園を有力とした。

永田裕治監督[写真=橋田ダワー]
大島高の左腕・大野稼頭央467球の熱投で九州準優勝

九州大会を制した九州国際大付高は1年生・佐倉が長崎日大高との準決勝で満塁弾。準々決勝から2試合連続本塁打だった[写真=矢野寿明]
九州大会は九州国際大付高が初優勝を遂げ、1年生スラッガー・
佐倉侠史朗が準々決勝、準決勝で本塁打を放った。準優勝の大島高は準々決勝までの3試合を計467球で完投したエース左腕・
大野稼頭央(2年)が原動力。21世紀枠で出場した14年以来のセンバツを当確とした。九州地区の一般選考枠は4であり、有田工高、長崎日大高も有力だ。

大島高の146キロ左腕・大野は初戦から3試合を完投し準決勝へと導いた。467球。球数制限(1週間で500球以内)もあり、準決勝と決勝の登板は回避された[写真=矢野寿明]
日本高野連第8代会長に寶馨氏が就任

日本高野連・八田英二会長[左]は11月末での辞任に伴い、12月1日に寶馨氏[右]が新会長に就任する[写真=毛受亮介]
日本高等学校野球連盟は11月10日、第8回理事会、臨時評議員会、第9回理事会をオンラインで開催した。八田英二会長の11月30日での退任を受け、寶馨(たから・かおる)理事が新会長に選任された。今年5月の同理事会で設立した「会長候補者選考委員会」にて7人の理事、評議員が計2回(6、8月)にわたり慎重に審議。学生野球への情熱、青少年育成への熱意、さまざまな展開における臨機応変な対応などを条件に人選が進められ、寶氏が満場一致で選出、理事会で承認された。12月1日に就任する寶氏は京大大学院総合生存学館教授(工学博士、来年3月まで)。滋賀県出身で西宮北高(兵庫)では投手・捕手、京大では投手としてプレーした。のちに京大で野球部長、2期にわたり監督を務め、同大学初のプロ野球選手である右腕・
田中英祐(元
ロッテ)を育成した。関西学生野球連盟の副会長、野球部OB会である京都大学野球倶楽部の会長を歴任するほか40年以上、学生野球に尽力してきた。
「学生野球憲章に則って活動しています。学校の中では課外活動で、教育の一貫であります。本分は勉強をすることですが、時間をうまく使って、野球を楽しんでいただきたい。解決すべき事項もある。高校野球の発展のため、より良い方向へ持っていくため、微力ながら尽くしたい」
コロナ禍における大会運営、選手の健康管理(球数制限、継続試合)、新基準の金属バットの導入、また、普及・振興の面にも言及。今年8月には女子全国大会決勝が甲子園で初めて開催されたが、女子部員が活躍する場についても着手していくという。