
工藤監督が先を見据えたさい配ができるのも柳田、中村晃といった主軸が好調だからだ。/写真=井沢雄一郎
目を疑うようなオーダーだった。8月6日の
楽天戦(楽天生命パーク)。
ソフトバンクは一番に
松田宣浩、二番に
バレンティンを置く打順で首位攻防戦に臨んだ。本来なら一、二番に入るタイプの打者ではない。しかも、この試合前まで松田宣が打率.210、2本塁打、13打点、バレンティンは打率.192、8本塁打、20打点とまったく結果が出ていなかった。三番・
柳田悠岐、四番・中村晃は好調を維持しているだけに当然、2人の前に出塁率の高い打者を置き、ランナーがいる場面で打席が回ってくるようにするのが鉄則なのだが。
結局、松田宣は5打数1安打、バレンティンは3打数0安打。3回の先制点に松田宣の内野安打が絡み、3対1でソフトバンクは勝利した。
工藤公康監督はこの異色のオーダーに関して「気分転換の意味を込めて」と、その意図を説明。すでにシーズンの1/3を消化したが、ペナントの勝負どころはまだ先だ。松田宣、バレンティンの力が必要になる場面は必ず来る。「何とか復調させたい」と願う工藤監督の選手起用なのだろうが、とにかく今年は指揮官の我慢強さが感じられる。
特にバレンティンに関してだ。今季、
ヤクルトからソフトバンクに移籍。日本球界通算9年で288本塁打を放っている大砲だが、・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン