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日米野球開催の意義

 

 11月12日から「2014 SUZUKI日米野球」が開幕する。文字どおり日本とアメリカの対決である。もともとは1908年にスポーツメーカーのリーチ社が3A選手を中心とした選抜チーム「リーチ・オール・アメリカン」を連れて訪日したのが始まりとされている。早大戦を皮切りに慶大、東京倶楽部、横浜連合、神戸連合など17試合が行われ、アメリカが全勝。圧倒的な差を見せつけられた。

 その後も、不定期に開催され31年には、読売新聞の正力松太郎社長がメジャー・リーグ選抜を招き、日本は初めてオールスターチームを結成して挑んだが、ここでも17戦全敗に終わっている。その3年後の34年に開催された日米野球には、日本は初めてプロチーム「全日本軍」で挑んだが、ベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグ、ジミー・フォックスの三大本塁打王を擁するアメリカに16戦全敗。しかし、この大会をきっかけに、同年12月に日本初の職業野球チーム「大日本東京野球倶楽部(後の巨人)」が結成された。

 第二次世界大戦の影響で開催が断たれていた日米野球だったが、49年には16年ぶりに再開。超満員の盛況ぶりを見せ、66年には王貞治長嶋茂雄らの活躍で過去最高となる8勝9敗1分の成績を収めた。平成に入ると、メジャーで活躍した日本人選手が凱旋来日するようになる。代表的な例で言えば、96年の野茂英雄(ドジャース)や2002年のイチロー(マリナーズ)などである。

 ただ、06年を最後に開催は一時中断。日本プロ野球選手会は「(日米野球は)一定の役割を終えた。次回以降の大会は参加しない」と発言。「WBC、アジアシリーズ、クライマックスシリーズが始まったことにより、選手の負担が増えたことも理由の一つとなっているようだ。しかし、14年から侍ジャパンの強化試合ということで再開。これは、代表の常設化、それにともなう事業拡充の重要性が指摘されたことによる。

 アメリカで始まった「ベースボール」は、日本で「野球」として親しまれてきた。日米野球を開催することが、日本野球の発展につながったことは間違いない。8年の時を経て再開した日米野球。せっかく再開したからには、有意義なシリーズになってほしいと願う。(三橋)
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