チームは6年ぶりの最下位に沈んだものの、この2人の助っ人リレーは盤石だったと言えるだろう。ジャリエル・ロドリゲスがつなぎ、ライデル・マルティネスで締める。多くの勝利をチームに運び、ともにうれしい初タイトル。母国・キューバに帰国する直前、喜びの声をキャッチした。 取材・構成=牧野正 通訳=桂川昇 写真=BBM [左]ライデル・マルティネス[右]ジャリエル・ロドリゲス
同時受賞で喜び2倍
険しい顔つきでやや神経質そうなジャリエル・ロドリゲス。対象的にいつも飄々(ひょうひょう)としている感じのライデル・マルティネス(以下ライデル)。キューバから日本にやって来た2人は今季、そろってタイトルを受賞した。日本で言えば同学年にあたり、普段からとても仲が良い。通訳の桂川昇氏によると「いつもライデルがロドリゲスのことを気にしている」ようだ。来日は3年ほどライデルのほうが早く、それだけ日本、そして日本野球になじんでいるからだろう。ともに育成契約からの“出世”だが、今季の2人の活躍は確かに素晴らしいものだった。 ――まずはタイトルを獲得した率直な気持ちから教えてください。どちらからにしましょうか。日本では先輩のライデルからにしましょう。
ライデル 了解(笑)。セーブ王のタイトルを獲れたことについては心からうれしいよ。自分がやってきたこと、日ごろの成果、練習の成果だし、それがタイトルという結果に結びついたんだからね。
ロドリゲス すべてのことに感謝したい。今シーズンの成績についてはどれも満足しているし、何も後悔はない。僕もライデルと同じで、タイトルは自分のやってきたことの証しでもあるので、それがうれしいね。しっかりと登板に向けて準備してきたことが結果につながったのだと思っている。長いシーズンを戦い抜いて、最後にタイトルを獲れたのだから本当にうれしいよ。
ライデル 僕もタイトルだけでなく、シーズンを通して良い成績を残せたことに喜びを感じている。マウンドに上がったときは常に自分の力を最大限に出せるように努力してきたし、それが継続してできた。1試合1試合の積み重ねだよ。
――タイトルを意識したのは、いつごろからですか。
ライデル シーズン中に考えたことは一度もなかった。それほどの数字でもなかったしね(笑)。強いて言えば最後の試合かな(10月2日、マツダ
広島での広島戦)。最後は
マクガフ(
ヤクルト)と競っていたけど、追いついて追い抜いたところで、初めて意識したかな。でもだからと言って何も変わらなかったけどね。
ロドリゲス 僕も同じかな。意識したのは本当に最後ぐらいだよ。
――今シーズンで特に印象に残っている試合を教えてください。
ライデル これっていうのは・・・
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