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槙野時斗(須磨翔風高・投手)公立の雄をけん引する本格派右腕

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NPBスカウトは視察の際に結果よりも、内容を重視する。昨秋、兵庫県大会3回戦敗退も、確かな足跡を残した。伸び盛りのパワー投手として期待される。
取材・文=沢井史 写真=宮原和也

須磨翔風高は須磨高と神戸西高が2009年に再編・統合して開校。神戸西高のOBには中日福敬登がいる


 2016年のドラフトで阪神から3位指名された右腕・才木浩人、昨年は愛知大の強打捕手・安田悠馬が中日から2位指名を受けた。NPBに好選手を送り込んでいる兵庫の公立の雄・須磨翔風高(神戸市立)に22年、楽しみな右腕が現れた。183cm88㎏。恵まれた体格から繰り出される槙野時斗のストレートは、「ズドン!」という音が聞こえてきそうな重みを感じる。入学直後から上級生に混じって練習試合でマウンドに立ち、1年夏からベンチ入り。早くから強い存在感を見せてきた。高校野球の初めてのマウンドは明石商高との練習試合。対戦したのは、20年の高校球界屈指の強打者だった。

「来田さん(来田涼斗、現オリックス)は捕手が小さく見えるほど、体が大きかったです。プロ注目のバッターですし、ものすごくオーラがありましたが、緊張はしませんでした。あのときは初の実戦登板で、監督さんにアピールしないといけないと思っていて……。良いバッターと対峙すると、アドレナリンが出るんです」

 インコース低めのスライダーで二ゴロに打ち取り、以降も変化球を低めに集めて、2回を2安打無失点に抑えた。槙野の高校野球は幸先の良いスタートとなった。

「あのときは、ブルペンでは調子が良くなかったのですが、いざバッターと対戦すると気持ちが乗って、良いボールが投げられました。1球投げて、ボールが来ていることを実感し、内角を攻められました。実は・・・

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