長崎県立大崎高は昨春、センバツ甲子園に初出場。当時は控え投手でマウンドに立てず、大舞台へのあこがれを強く持つ。ポテンシャルが高くこの夏、一気にブレークする可能性がある。 取材・文=前田泰子 写真=上野弘明 
鋭い視線から、勝負魂を感じる。この夏は長崎大会でフル回線する覚悟だ
182cm75kgの
勝本晴彦は成長過程だ。将来の大きな可能性を秘めているサウスポーについて、大崎高・清水央彦監督は「一番の魅力は、体が大きくて運動センスがあること。体格が大きいと、体の使い方がうまくなくて不器用に感じる選手も多いんですが、勝本はそういうことを感じさせないんです」と、スケール感とその身体能力を高く評する。
しなるようなフォームで長身から伸びのあるストレートを投げ下ろす。1年秋は最速127キロと130キロにも届かなかったが、地道な練習で着々と球速を伸ばし今春、140キロを超えた。伸びのあるストレートとカットボールが大きな武器。スライダーとカーブも精度が上がってきた。冬場のトレーニングでは球速アップを目標に掲げ、ひたすらブルペンで投げ込んだ。「強く投げることを意識して投げてきました。冬場は1日にブルペンで150球ぐらい投げました」。体重増加を目指し食事量を増やしたことで、体重は昨年のセンバツのときよりも6kg増えた。
エースとしての自信
1年秋の九州大会で衝撃の投球を見せた。福岡大大濠高との決勝で先発を任された勝本は、1回表こそソロアーチを浴び1点を失ったが、テンポの良いピッチングで強力打線を沈黙させ、2回以降は無安打に抑えて5対1で完投。チームを初めて九州の頂点へと導いた。福岡大大濠高との初戦で敗退したセンバツでは・・・
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