ドラフト1位、鳴り物入りで入団した高卒の大型左腕だ。春季キャンプでは思わぬつまずきを経験したが、球団の期待に変化はない。焦らずじっくりと土台を作り、来るべき一軍デビューへ向け努力を続ける。 
投手/1年目/19歳
その歩みは極めて慎重ながら、着実に前へ進んでいる。4月13日、
ヤクルトのドラフト1位左腕・
寺島成輝は埼玉・戸田の二軍球場で、プロ入り後初となるフリー打撃登板に臨んだ。「打者を相手に投げるのは半年ぶりです。いい球と悪い球がありましたが、直球はスピンが利いた球を投げられました」。キレのある速球を投げ込み、45球を投げて安打性は6本、打者のバットを3本、へし折ってみせた。
アクシデントに見舞われたのは、沖縄・浦添市で行われた春季キャンプ中の2月11日だった。キャッチボールをした際、左太ももの内側に張りを覚え、予定されていたブルペンでの初投球を回避。翌日に那覇市内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けると、左内転筋筋膜炎と診断される。すぐに二軍キャンプが行われていた宮崎・西都行きが決まった。大志を抱いてプロの世界へ飛び込んだが、2週間も経たないうちに戦線離脱となってしまった。
「ドラフト1位で取ってもらっているわけですから。戦力として考えてもらっているので、ケガをしてはダメ。しっかりと段階を踏んでいます。できるだけ早く一軍に合流できるようにしたい」
これはシーズン開幕を前にした寺島の言葉だが、そこには高卒ルーキーの・・・
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