投手では実現できなかった一軍へのトビラを自身のバットでこじ開ける決意だ。今季から野手に転向した勝又温史がファームで打率3割超え、5本塁打と存在感を発揮している。6月2日に新型コロナ陽性判定でチームを離れているが、早期復帰が待たれる成長株だ。 ※インタビューは5月に実施 取材・構成=滝川和臣 写真=BBM 外野手/育成1年目/22歳
2019年ドラフト4位で入団しながら、勝又温史は投手として結果が出せなかった。日大鶴ヶ丘高で150キロ以上を投げ注目された右腕は、プロでフォームを見失うなど迷走。昨年オフに戦力外を告げられると同時に、高校時代から非凡だった打撃を生かすべく、野手への転向を打診された。今季は育成選手として第2のプロ野球人生をスタートさせている。 ──投手で過ごした3年。野手として1年目。世界は違いますか。
勝又 まったく違います。時間の流れ、練習する量も異なります。野手のほうが1日に動く運動量が断然多いですね。
──野手として順調な滑り出しです。
勝又 冬にたくさんバットを振った成果が少しずつ、目に見える形で表れているのかなと。相手投手が自分のことを知らないのも大きいです。甘いボールが来たりもしますし、それをうまくとらえられるよう打席で集中しています。
──昨年のオフに球団から野手転向を打診されました。すぐに気持ちの整理はつけられましたか。
勝又 戦力外を通達されたタイミングで野手転向の話をいただきました。あのときは戦力外になったという事実が大きくて、整理とかそういう状態ではなかったです。でも、まだ野球ができる環境が選べるというのは、すごくありがたいなと感じました。
──投手ではイップスを経験するなど苦しい時期もありましたが、未練はありましたか。
勝又 自分の中では・・・
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