捕手登録ながら打力を武器に外野を主戦場とするルーキーが、オープン戦から鋭い打球を放って開幕一軍をつかんだ。ただ、次第に快音が消え、5月下旬からファームで汗を流す日々。6月10日の取材終了直後に“一軍再昇格”が決まった男は一軍で得た経験をムダにすることなく、胸に刻んだ確かな思いがある。 取材・構成=鶴田成秀 写真=BBM 自らの思いをスラスラと口にする。開幕から3カ月も満たない中で、一軍で得た経験をファームで生かして再飛躍へ。広角に鋭い打球を飛ばす持ち前の打力を生かすために、そしてチームに勝利を呼び込むために──。果敢な姿勢を取り戻すことを誓うルーキーの考えは頼もしい。 ──開幕から2カ月半が経過。プロ野球生活は、想像していたとおりですか。
山中 思い描いていた生活と違いはないですけど、いざグラウンドに立ったときのレベルの高さは当然、アマチュアとは違うと実感する場面がいくつもあります。それに本当に目まぐるしい日々で。良い経験も苦い経験も、悔しい経験もできていますし。特に一軍にいた(開幕からの)1カ月は、あっという間でした。
──ファームで日々を過ごす中でも『一軍を経験している』ということは、大きいのでは。
山中 はい。経験できたからこそ、今ファームで何をしないといけないのか、一軍に何を求められているのか、より明白になったと思うので。ただ、『何かを重点的に練習した』と言うより、試合に出させていただけたのが一番。一軍ではレフトとライトを守ることが多かったんですけど、センター、ファースト、それにキャッチャーでも出させてもらえました。一軍では、なかなかできない経験だと思うんです。ファームだからこそ、いろんなポジションを守らせてもらえる。もちろん練習はしますけど、守備は練習よりも試合で経験を積んだほうがうまくなると思いますし、いろんなポジションを守れるということを示せるのは、一軍を目指す上でも大きいなって。複数のポジションを守れたほうが、使い勝手がいい選手になると思うので。
──出場機会をつかむためのチャンスを広げるためにも、複数ポジションを、と。
山中 空く席を待つのは幅広く。「コイツ、このポジションもできるな。試してみよう」と思ってもらえるような選手にならないといけないなって。
──複数位置に就ける強みがより生きるのは、すでに一軍ではプロ初安打、初本塁打も放つなど、武器である打力を求められるからでもあると思います。
山中 いや、自分の中では全然、結果は出ていないと思っています。ホームランも出合い頭の一発というか。それにホームランは打ったけど・・・
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