高卒2年目の左のスラッガーが確かな歩みを進めている。ルーキーイヤーの昨季は思うような結果が出ず、プロの壁に直面。その悔しさを糧に、自主トレやキャンプで着実に力をつけた。毎日が自分をアピールする挑戦の連続になる。まずは一軍出場を果たし、さらなる高みを目指していく。 取材・構成=島村誠也、菅井真凜 写真=川口洋邦、BBM 恵まれた体格から力強く放たれる打球にはロマンがあり、見る者に強い印象を残す。世代屈指のスラッガーとして名を上げ、2025年に高校生外野手では最高順位のドラフト2位で入団。大きな期待を受け、プロの世界へ飛び込んだ。昨季の7月にはケガで離脱も、二軍でひたむきにバットを振り続けた。まだ、荒削りながらそのひと振りには確かな可能性が宿る。理想の打撃を描きながら日々、汗を流して練習に励んでいる。 ──昨年1月の新人選手合同自主トレが、プロ野球選手として本格的なスタートでした。坂道ダッシュなどのランメニューで、ほとんどトップだったことが印象に残っています。
モイセエフ 最初は、1年間ケガなく戦い抜くこともそうですし、ファームでしっかり力をつけて、一軍の試合に少しでも出られたらという気持ちでしたね。日々、一生懸命やって、それが結果につながると思ってやっていました。
──2月は二軍の宮崎・西都キャンプで、先輩たちと一緒の練習が始まりました。
モイセエフ みんながみんな、突出したところを持っているなと感じました。自分よりすごいパワーのある選手もいましたし、コンタクト率が高い選手もたくさんいました。その中で、パワーでは自分でも勝負できるんじゃないか、そう感じるところもありました。
──パワーに驚かされた選手は?
モイセエフ 村上(
村上宗隆)さんです。キャンプで一緒だったのですが、パワーの格が違いました。スイングスピードや、引っ張った打球もそうですけど、逆方向への打球は自分にはない力強さでした。
──キャンプが終わり実戦に入りましたが、プロの世界をどう感じましたか?
モイセエフ 練習試合のころは、いい感じに打てて「自分でもやっていける」と思えた。でも、3月1、2日の春季教育リーグの
巨人戦(Gタウン)で、2試合で6打席5三振くらいしたんです。フォークに泳がされて振らされて、そのフォークを意識したら次は真っすぐで差し込まれてしまう。真っすぐも追い込まれる前に仕留めきれなかったですし、これがプロなんだな、と。もっと頑張らんとダメなんだなと思いました。
──プロの壁と戦う中で、4月6日の
楽天戦(楽天モバイル)で初ホームラン。6月には村上選手とマンツーマンで、ティー打撃を約30分した日もありました。
モイセエフ 村上さんが僕のために時間を使ってくれて、打ち方や腰の入れ方とかを教えてもらいました。確か次の試合でホームランも打てた。本当に貴重ないい時間でした。
──7月に右手有鈎骨を疲労骨折。二軍の戸田球場で、アメリカンノックで右翼から左翼を走り回り、ほかにもランメニューなど楽しそうにしごかれていました。
モイセエフ 早く戻りたい気持ちもありますが、初心に戻って野球以外のところで体力づくりや瞬発力というか、下半身のトレーニングを重点的にやりました。午後からはウエート・トレーニングもあって、めちゃめちゃきつかったですね(笑)。でも・・・
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