そこにグラウンドがある限り、整備する者がいなければ始まらない。屋外球場となれば天候とも戦いながら、プレー環境を日々整えている職人がいる。選手が磨き上げたパフォーマンスを発揮し、ファンが熱狂する場所。その舞台を足元から支えるグラウンドキーパーの仕事には、試合での無事を願う思いと、自然条件に対応して日々重ねる努力が詰まっている。 取材・文=相原礼以奈 写真=井沢雄一郎、BBM 
グラウンドキーパー・長村香澄[広島]
一番は「ケガなく」
例えばナイターの試合日は、選手たちの早出の練習があるため9時半に出社。グラウンドを整備し、練習で使うネットの配置を決め、マシンやボールの準備などをアルバイトスタッフと一緒に行う。正午ごろになると、早出の特打(バッティング練習)が30分ほど行われ、続いて始まる全体練習も手伝う。それから、試合前のグラウンド整備。試合が終わったあとも、グラウンド整備と翌日の準備などを1時間半ほど、やはりアルバイトスタッフと連携して進める。実際の試合は夕方からでも、整備スタッフは午前から夜遅くまでグラウンドと向き合っている。基本的な動きは、デーゲームの日も大きくは変わらないという。
オフシーズンは、秋季、春季のキャンプに帯同する。キャンプの始まる1週間ほど前には現地に入り、グラウンドや練習用のネットなどの準備を進めてチームのキャンプインに備える。期間中も練習にかかわるグラウンド整備や準備に当たり、片付け、撤収まで行う。
「一番はケガなく、練習も試合も、それからキャンプなども終わってもらえると。もちろん、カープに付いて仕事をしているので、カープが勝ったときはそれプラスアルファでうれしいというのはありますね」
球団の施設運営部マツダスタジアム課の長村香澄さんは、そう言って目を細める。
入社は2022年・・・
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