
開幕当初、負けが込んでいるときも會澤は私に「問題ないです」と言ってくれました。こういうレギュラーのどっしりとした意識がチームに安定感を与えるのです/写真=BBM
交流戦に入り、またまた負けが込んでしまいました。交流戦最下位になってしまった
広島です。それでもセ・リーグの2位の位置にいるのは驚異だと思います。5月に月間20勝を成し遂げ一気にセ・リーグ1位に躍り出た貯金ですね。
あのときの勢いはすごかったです。ようやく本来の強い広島が戻ってきた感じでした。さらにその前には開幕ダッシュにめっちゃくちゃ乗り遅れてしまいました。このときに、実は茨城県の後輩である會澤(
會澤翼)に少し話を聞いていました。
「まったく問題ないですよ。そのうち上がっていくと思いますから」
會澤は私に自信を持って言ってくれました。この言葉で、このチームは本当に強いチームなんだな、と思ったのです。聞いた内容は「チームに負けが込んで、勝ちパターンが作れてないけど、雰囲気は悪くないか?」ということでした。
ベテラン捕手の石原(
石原慶幸)なども、あの時期にまったく動じるような様子を見せませんでした。これってチーム全体にとってすごく大きなことなんです。つまり、バリバリのレギュラーやベテランが、負けても堂々としている。
レギュラーやベテランの行動を、若手はすごく見ているものなのです。表情や態度をくまなく見たり、雰囲気を察したり。そこで不安な顔をしたり、不安な感じが態度に出たりすると、チーム全体にそれが伝わってしまい、雰囲気のバランスがすごく悪くなっていくのです。そうやって優勝候補のチームが・・・
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