
チームの若帰りを進めつつも、大ベテランの福留には「しっかり背中を見せてほしい」と筆者は期待
試験的なDH導入を
1月19日、12球団の監督会議に出席しました。ただ、出席と言ってもリモートですから、ちょっと、やりづらい雰囲気はありましたね。顔を合わせての会議だと、監督同士で活発な意見交換もあったそうですが、今回はみんな遠慮気味で、ほとんどNPBの方が2022年の規約について説明しただけで終わったような印象です。
今後のコロナの状況を見ながらの決断になるそうですが、基本的には9回打ち切りではなく、延長12回に戻したい、という説明もありました。9回と12回で戦い方はガラリと変わります。昨年のように先発をすぐには代えられないし、中継ぎの負担はさらに増えます。オリンピックブレークもありませんから、リリーフをいかに回していくかは、どのチームも大きなポイントになると思っています。
故障や疲労の蓄積で調子を崩すリスクを考えると、負担が大きい勝ちパターン、あるいは同点で7、8回を投げるピッチャーを2班つくるというのも1案では考えています。ただ、それだけの選手を準備できるかどうかもありますし、
落合英二コーチ(ヘッドコーチ兼投手コーチ)とも話し合いながらやっていくことになります。
これは解説者時代から感じていることですが、今回の延長戦の復活だけではなく、もともとポストシーズンによる試合増で、リリーフ投手の勤続疲労がこれまで以上に蓄積しています。それを考えると、セ・リーグでもDHをやってもいいのではないかとあらためて思っています。打線と関係なく投手交代ができますから先発を引っ張れますし、リリーフも自分の出番がより分かりすい。野手にもDHで1枠チャンスが増えますしね。1年くらい試しでやってみて、どちらが選手にとってプラスになり、ファンの皆さんに喜んでいただけるかを見てみるのもいいのではないかと思っています。
外野は激しい競争に
キャンプに向けた一、二軍の選手の振り分けも先日発表しました。選手には、オフの間に取り組むべき、いろいろな新しいチャレンジを秋季キャンプで伝えています。それをどう準備してくるかは楽しみですね。
ファンの皆さんは
石川昂弥選手、
根尾昂選手、
岡林勇希選手をはじめ、若手野手の台頭を期待されていると思います。ただ、これはうれしい悩みでもありますが、外野は3ポジションしかないのに同様の力を持った候補選手がたくさんいます。これからキャンプ、オープン戦を通じて彼らをじっくり見て、この選手は1、2年後、必ずレギュラーになる力があると私が判断すれば、多少結果が出なくても我慢して使っていくつもりです。
今年で45歳になる
福留孝介選手も一軍のキャンプに入れています。彼は、昨年1年間は主に控えでした。私は現役時代、ベテランの方が試合に出ないことで文句を言って、チームの雰囲気が悪くなるところも見てきましたが、彼は若手選手にしっかりとアドバイスをし、くさることなく、頑張っていました。背中を見せるという意味では今年も大いに期待しています。
彼が目標で「45歳で規定打席到達」と言っていましたが、それは簡単ではありません。今のドラゴンズは若手への切り替えの時期です。そういう流れの中でも、私が福留選手をずっと使いたい、と思うくらい打ちまくるしかないでしょう。ただ、経験、実績とも十分な選手ですし、いい意味で私の予想を大きく裏切ってくれたらと思うと、それはそれで楽しみですね。
PROFILE 立浪和義/たつなみ・かずよし●1969年8月19日生まれ。大阪府出身。PL学園高からドラフト1位で88年
中日入団。1年目からショートのレギュラーをつかみ新人王、ゴールデン・グラブに。その後、95年から97年とセカンド、03年にはサードでゴールデン・グラブに輝き、96年にセカンド、04年にサードでベストナインを手にしている。09年限りで引退。通算2586試合2480安打、135盗塁、打率.285。487二塁打は日本球界最多記録でもある。