
東大・宮台は開幕試合となった明大1回戦後、報道陣の取材に応じる
東京六大学リーグ戦が4月8日に開幕。明大とのオープニングゲームで注目の東大の150�塑枯咫�
宮台康平(4年・湘南高)が先発した。
「七番・ピッチャー、宮台君。神奈川県立湘南高校、背番号1」
その名前が場内アナウンスされると、神宮のスタンドからは、一際大きな声援が送られた。
昨春はリーグ戦初完封を含む2完投で2勝をマーク。日米大学選手権にも、東大では大越健介氏以来、33年ぶりに出場し、先発した第3戦で自己最速を2キロ更新する150キロを計測した。東大・浜田一志監督が言う「東大史上最強投手」は、ドラフト上位候補に大きく浮上した。
しかし、秋のシーズンを前にし、以前も痛めたことがある左肩痛が再発。同秋のシーズンは救援1試合、1イニングのみの登板に終わっていた。
卒業後の進路について、昨年12月には「プロ志望」を表明。法学部在籍の秀才であり国家公務員、弁護士らさまざまな選択肢があったが、当面は「野球一本」に絞ったのだ。
NPBスカウトへアピールするためにも重要となる今春。「復活」をかけたシーズンを前に、神宮で手応えをつかんでいた。3月25日の社会人対抗戦(対明治安田生命)で、4安打完封勝利(9奪三振)。しかも、球数は140球。実は同対抗戦で東大が勝利を挙げたのは、44回目にして初めてだったという。浜田監督は言う。
「普通(最終調整で、複数投手に投げさせる場である)社会人対抗戦で完投させる監督なんていないですよね(苦笑)。点を取られるまで、と言っていたら9回までいってしまった……」
WBCではないが「球数制限はなかったんですか?」と聞くと「200球!」と、指揮官は即答してきた。
「ブルペンでも8割の力で200球は投げてきた」と浜田監督。左肩に負担のかからない新フォームを模索してきた一つの成果が出たのだった。
だが、リーグ戦は勝手が違う。開幕戦となった明大1回戦。宮台は5回途中5失点で敗戦投手となった。4回までは走者を許しながらも要所で粘りを見せたが、5回二死走者なしから四球を与えると、リズムを崩す。4連続四死球で先制を許すと、2本の適時打でマウンドを降りた。チームも2対6で、開幕を落としている。
「自滅してしまったので申し訳ない。明日負けたら終わりなので、行けと言われば行きます」(宮台)
この日は88球。浜田監督も左肩に関しては「不安はない」と話しており、2回戦も先発してくる可能性は十分にある。これまで連投とは�猝輝鎰瓩世辰慎楝罎�2回戦でも投げられれば、真の復活を印象づけられる。
スタンドにはNPB12球団のスカウトが顔をそろえ、熱視線を送った。最速146キロ。新フォームで投げられた事実を、評価する声が多かった。ドラフトまであと約半年。秋のリーグ戦まで見極めていく方針も、「1位候補」であることは間違いない。
東大史上6人目のプロ野球選手を目指す宮台には、同大学初の「1位」への期待も高まっている。目標は2002年秋以来の勝ち点奪取、そして1998年春から続く最下位脱出。「1イニングでもたくさん投げ、チームに貢献したい」と語る宮台の学生ラストイヤーから目が離せない。
文=岡本朋祐 写真=BBM