
6月10日の試合では8回裏に日本ハム・清水章夫からセンター前ヒットで打率.401になった
プロ野球の歴史の中で、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は6月10日だ。
故障で休みがちになっているが、6月8日時点、日本ハムの
近藤健介が50試合終了時点で打率4割をキープと打ちまくっている。日本記録は89年の
クロマティ(
巨人)の96試合だから、まだまだ遠いが、夢はふくらむ。
日本の誇るヒットメーカーの
イチローが限りなく4割に近づいたのが、2000年だった。
同年限りポスティングでマリナーズへ移籍する
オリックス・イチロー。日本ラストイヤーはシーズン中から頭にあったはずだ。開幕から四番に定着し、ヒットを量産。6月10日の日本ハム戦(神戸)でついに打率4割に到達した。
「俺も途中からそれだけが楽しみだったよ」と試合が惨敗だっただけに、
仰木彬監督もおどけた表情で語ったが、当の本人は「手ごたえですか。ふつうです」とそっけない。その後、一度落ちたが、ふたたび到達。イチローはブレークイヤーの1994年にも69試合目まで4割の記録を持っていたが、それも更新し、結局7月30日、74試合目まで4割の記録をつくった。
8月末に右ワキ腹を痛め、長期離脱。最後は1試合だけ代打で“顔見せ”出場し、105試合ながら自己最高の打率.387で7年連続首位打者となり、海を渡った。「たら・れば」で申し訳ないが、おそらく、もし最後まで出場していたら、間違いなく日本唯一の4割打者になっていたはずだ。
写真=BBM