会見は都内のホテルで行った。背番号は愛着ある「1」に
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は12月16日だ。
2006年12月15日(日本時間)、
西武の
松坂大輔がポスティング制度によりレッドソックスと6年契約総額5200万ドル(約61億円)の破格の大型契約をした翌16日、同じくポスティング制度を使い、デビルレイズと交渉を続けてきた
ヤクルトの
岩村明憲が正式契約を発表した。
金額は3年総額770万ドル(約9億円)。松坂に比べればつつましく、会見もデビルレイズの本拠地・フロリダではなく、都内のホテルで行われた。
「興奮しています。うれしく思っています」が第一声。とにかくメジャーに行きたい、と言い続けてきた岩村にとって、まさに大願成就だった。野球選手としてだけではない。05年に亡くなった母が美容師として世界大会に何度も出ていた。「自分も世界で勝負したい」。それはずっと思っていた。
それでも「笑っていられるのは1日だけ。メジャーに入ることではなく、そこで活躍することが大事。アメリカのファンにはまず野球への情熱を見てもらいたいと思います」と表情を引き締め語った。
背番号はヤクルト時代と同じ「1」。「背番号は選手の代名詞。1年目から1番はプレッシャーがありますが、だれが見ても納得できる選手になりたい」と岩村。デビルレイズからは岩村夫婦それぞれに通訳がつき、英会話のレッスン料が支払われるという付帯事項のプレゼントもあった。
写真=BBM