新元号「令和」が発表され、平成のカウントダウンが加速している。
今回からシリーズで平成元年の1989年から2018年まで、年度別にMVP、ベストナインを選んでみた。
この手の企画では、いつも書いているのだが、あくまで編集部選定。異論反論は多いと思うが、ご容赦いただきたい。
なお、当連載は土日は休み。
ヤクルトが若い力で優勝
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ヤクルト打線の中軸だった左から池山、広沢
1992年(平成4年)順位表
セ(1ヤクルト2
巨人2
阪神4
広島5大洋6
中日)
パ(1
西武2近鉄3
オリックス4ダイエー5
日本ハム6
ロッテ)
※日本一は西武
平成4年、1992年、セ・リーグではヤクルトが
野村克也監督就任3年目にして優勝を飾った。
池山隆寛、
広沢克己ら、高いポテンシャルを持ちながら甘さがあった選手たちを「ID野球」で束ね、捕手・
古田敦也を英才教育しての栄冠だった。首位打者、本塁打王のハウエルがMVP。
実は、この年のセ話題の中心は阪神。
新庄剛志、
亀山努のシンカメ(カメシン)の躍動もあって優勝目前となったが、最後で力尽き、巨人と同率2位に終わった。
パは西武が
石井丈裕(15勝)をはじめ、
郭泰源(14勝)、
渡辺久信(12勝)、
工藤公康(11勝)、リリーフの
鹿取義隆(10勝)と5人の2ケタ勝利投手、打ってはチーム打率.278で圧勝している。
日本シリーズでは西武がヤクルトを下し、3年連続日本一となっている。
MVPは西武・石井丈裕
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レギュラーシーズン、日本シリーズともMVPに
本誌選定MVP
石井丈裕(西武)
圧巻の安定感
当初は先発五番手とも言われたが、圧巻の制球力とパームボールでエース格に。8月から9月にかけ9連勝もあった。日本シリーズでは第3戦1失点完投勝利、第7回は10回を無失点で投げ切り、胴上げ投手に。
本誌選定ベストナイン
[先発投手]
石井丈裕(西武)
27試合15勝3敗0S、防御率1.94
[抑え投手]
赤堀元之(近鉄)
50試合11勝4敗22S、防御率1.80
リリーフながら規定投球回にも到達し、最優秀防御率に
[捕手]
古田敦也(ヤクルト)
131試合150安打30本塁打86打点3盗塁、打率.316
リードと強肩に加え、打率リーグ3位、30本塁打も見事
[一塁手]
パチョレック(阪神)
129試合159安打22本塁打88打点0盗塁、打率.311
大洋から移籍1年目、首位打者争いを演じ最多安打
[二塁手]
辻 発彦(西武)
123試合135安打6本塁打48打点23盗塁、打率.285
一番打者として安定した打撃を見せる。堅守は変わらず
[三塁手]
ハウエル(ヤクルト)
113試合128安打38本塁打87打点3盗塁、打率.331
首位打者、本塁打王に輝き、セのMVPに
[遊撃手]
田辺徳雄(西武)
126試合121安打13本塁打63打点4盗塁、打率.302
レギュラーに定着し、打率も3割台に
[外野手]
前田智徳(広島)
130試合152安打19本塁打89打点18盗塁、打率.308
打率5位に食い込み、89打点と勝負強さも光った
秋山幸二(西武)
130試合142安打31本塁打89打点13盗塁、打率.296
打撃3部門でハイレベルな数字をキープ。守備でも貢献
佐々木誠(ダイエー)
126試合164安打21本塁打54打点40盗塁、打率.322
首位打者で40盗塁。リードオフマンとしてリーグを代表する選手に
[指名打者]
デストラーデ(西武)
128試合119安打41本塁打87打点12盗塁、打率.266
3年連続本塁打王。際立つ長打力で貢献