新元号「令和」が発表され、平成のカウントダウンが加速している。
今回は、シリーズで平成元年の1989年から2018年まで、年度別にMVP、ベストナインを選んでいる。
この手の企画では、いつも書いているのだが、あくまで編集部選定。異論反論は多いと思うが、ご容赦いただきたい。
なお、当連載は土日は休み(ほか時々休憩)。
これが近鉄最後の優勝
2001年(平成13年)
セ(1
ヤクルト2
巨人3横浜4
広島5
中日6
阪神)
パ(1近鉄2ダイエー3
西武4
オリックス5
ロッテ6
日本ハム)
※日本一はヤクルト
前年を制した最強軍団・巨人連覇が濃厚と思われた2001年のセだが、接戦に競り勝ったのは、
若松勉監督が率いる全員野球のヤクルトだった。MVPはオルガ夫人のラブパワーに支えられた
ペタジーニ。リーグ優勝時の「ファンの皆様、本当におめでとうございます」という若松監督のあいさつと頭から落ちてくるほど高かった胴上げも話題になった。
一方、パは前年最下位の近鉄が優勝。55本塁打のローズ、打点王の
中村紀洋を軸にしたいてまえ打線が大爆発し、最後は北川博敏の代打逆転満塁弾で決める劇的な優勝だった。
日本シリーズではヤクルトが
古田敦也捕手の攻守にわたる活躍もあり、ヤクルトが4勝1敗と圧勝した。ヤクルト・若松監督の胴上げはさらに高くなった。
巨人・
長嶋茂雄監督が勇退、海の向こうでは
イチローが颯爽のメジャーデビューを果たしたシーズンでもある。
MVPは近鉄のローズ
55本塁打で日本タイ記録
2001年(平成13年)
本誌選定MVP
ローズ(近鉄) 王に並ぶ55本
長く聖域のように思われてきた巨人・
王貞治のシーズン55本塁打に初めて並んだ。
豪快なフルスイングが身上だが、打率も.327と高かった。55本達成後、敬遠攻めを食らったのは残念だった。
本誌選定ベストナイン
[先発投手]
野口茂樹(中日)
26試合12勝9敗0S、防御率2.46
最優秀防御率の寡黙な左腕。5完封も光る
[抑え投手]
高津臣吾(ヤクルト)
52試合0勝4敗37S、防御率2.61
日本シリーズでは4度目の胴上げ投手で、無失点記録継続中
[捕手]
古田敦也(ヤクルト)
121試合143安打15本塁打66打点1盗塁、打率.324
チームリーダーとしてけん引。終盤戦、日本Sはケガとの戦いも
[一塁手]
ペタジーニ(ヤクルト)
138試合149安打39本塁打127打点4盗塁、打率.322
長打とアベレージかねそなえた不動の四番
[二塁手]
井口資仁(ダイエー)
140試合144安打30本塁打97打点44盗塁、打率.261
打率は低かったが30本塁打、44盗塁は見事(初出修正)
[三塁手]
中村紀洋(近鉄)
140試合168安打46本塁打132打点3盗塁、打率.320
ミスターいてまえは圧巻の勝負強さで打点王に
[遊撃手]
石井琢朗(横浜)
140試合171安打8本塁打36打点26盗塁、打率.295
盗塁王は逃したが、最多安打に加え34本の二塁打も光った
[外野手]
ローズ(近鉄)
140試合180安打55本塁打131打点9盗塁、打率.327
松井秀喜(巨人)
140試合160安打36本塁打104打点3盗塁、打率.333
本塁打は意外と伸びなかったが、巧みな打撃で首位打者に
谷佳知(オリックス)
136試合178安打13本塁打79打点27盗塁、打率.325
右の天才打者。イチローが抜けたチームで安打量産
[指名打者]
ボーリック(ロッテ)
132試合126安打31本塁打101打点1盗塁、打率.279
チームは低迷したがチャンスに強く打点は101