
本塁打を放ったシュルジー(右)
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は1991年5月29日だ。
この日、日生球場で行われた近鉄対
オリックス戦は9回表までオリックスが5対3と2点リードしていた。オリックスベンチはここでクローザーの
ドン・シュルジーを投入し、逃げ切りを図ったが失敗。2点を取られて延長戦に持ち込まれた。
延長11回表、DHではなく、六番に入っていたシュルジーに打席が回ると、左中間の照明塔に当てる決勝本塁打。シュルジーにとっては来日2年目の初打席に打った本塁打で、75年にパ・リーグがDH制を採用して以来、投手の初の安打であり、本塁打だった。
DH制のパ・リーグで打席に入った投手はシュルジーで延べ20人目。75年9月2日の
日本ハム戦(西京極)で
山田久志が遊撃内野安打を放っているが、これは代打としてだった。
パ・リーグの投手の本塁打は74年9月29日に阪急の
米田哲也が近鉄戦で打って以来で、17年ぶりの出来事だった。
写真=BBM