
立大のサブマリン・中川颯(はやて)。ソフトバンク・高橋礼と同様に、打者の手元でボールが浮き上がってくる。4年生となる来年はドラフトイヤーを迎える
「プレミア12」でソフトバンク・高橋礼の投球が、世界から絶賛されている。最速146キロを誇るアンダースロー。あまり目にしないと言われる腕の位置からのピッチングスタイルに、各対戦チームは手を焼いている。
2017年まで在籍した専大在学中を通じて、あこがれの眼差しで見ていたのが立大のサブマリン・中川颯(3年・桐光学園高)だ。
1年春から東京六大学リーグでの登板機会に恵まれ、その春のリーグ優勝、大学選手権優勝に貢献。以降も、主に救援として毎試合、ブルペン待機し、ロングリリーフも可能なタイプとして実績を重ねてきた(3年秋終了時点で49試合登板、8勝5敗、防御率3.47)。
最速136キロは高橋と同様、数字以上のキレがあり、打者の手元で浮き上がってくる球筋だ。シンカー、シュートを武器としており、このオフはチェンジアップ、カーブの精度を高めるべく、課題克服と向き合っている。
来年はドラフトイヤーだ。中川は「今年のドラフト会議を生で見て、刺激になりました。最上級生としてのプレッシャーもありますが、もっと頑張って、上を目指していきたいと思います」とプロ志望を表明している。
3年間、ともに投手陣をけん引してきた通算17勝で1学年上の左腕エース・
田中誠也(大学卒業後は社会人野球継続)が抜け、最終学年に向けて中川は「上でプレーするにあたって、下手投げの投手はあまりいない。先発完投できる準備も進めていきます」と自覚十分だ。
全日本大学野球連盟は11月13日、大学日本代表候補合宿(11月30~12月2日、松山)の候補選手を発表し、中川は46人のメンバーに選出された。中川は今年6月にも大学日本代表候補に入ったが、無念の落選。最終学年こそは「日の丸サブマリン」として、世界を驚かせる可能性がある(来年6月、大学日本代表はオランダ開催のハーレム・ベースボールウイークに出場)。すでに、2020年へ向けた取り組みをスタートさせており、3日間の合宿は充実の時間となるはずだ。
希少価値の高いアンダースロー。高橋礼の注目度が高まるほど、中川の存在価値も増す。来年は、NPBスカウトの視察も熱くなる。
文=岡本朋祐 写真=BBM