2月1日、宮崎キャンプの一軍ブルペン『サンライズブルペン』に、阿部慎之助新二軍監督の姿があった。
この日はファームがメーンで使用する、ひむか球場で始動。ウォーミングアップ、キャッチボールのあとに行われた多捕(複数個所でのノック)では自らバットを握り、内野陣に右打ちで310球の強烈なノックを見舞っていたが、このメニューを終えると車に乗り込み、一軍のサンライズブルペンへ。
二軍の指揮官としては前例の少ない動きだが、実は今年からサンライズブルペンの左奥に、ファーム用の“アピールレーン”が設置されており、その視察に訪れた、というわけ。ファームの選手が一軍の練習に参加することはたびたび行われていたが、それは野手が中心で、投手なら実戦形式のメニューが大半。一軍の選手に並んでファームの若手が投球練習するのは斬新な試みだといえる。
初日は高卒2年目の左腕・
横川凱と、支配下昇格2年目の堀岡隼人の2人が、
原辰徳監督が見つめる前で投球練習。
宮本和知投手チーフコーチもこの試みについて「毎日、ファームから来た選手が何人か投げることになると思います。どんどんアピール来いよ!ってね」と大歓迎だ。
ちなみに、アピールレーンで投げる投手は
杉内俊哉二軍投手コーチの推薦によるとのこと。一軍首脳陣の目に留まる貴重な機会でもあり、同じ敷地内でキャンプを張るメリット(昨年までは三軍は沖縄スタートだった)ともいえる。アピールレーンから一軍の沖縄二次キャンプへ抜擢を受ける選手は現れるだろうか。
文=坂本 匠 写真=桜井ひとし