今シーズンは
オリックスに
アダム・ジョーンズ、
巨人に
ヘラルド・パーラ、
阪神に
ジャスティン・ボーアと実績のあるメジャーリーガーが助っ人として入団。いずれも打力に定評があり、クリーンアップでの活躍が期待される選手ばかり。開幕四番を任される可能性も十分にある。では、「入団した年にいきなり開幕四番を任された助っ人」は過去に何人いるのだろうか?
レジェンドから残念助っ人まで総勢48人
今回は、過去30年で「入団1年目に開幕四番を任された助っ人」を調べ、各チームごとにまとめてみた。
※NPBの他球団でプレーした後に加入した外国人選手を除く ●巨人
2016年
ギャレット・ジョーンズ ●阪神
1995年
グレン・デービス 1999年
マイク・ブロワーズ 2001年
イバン・クルーズ 2014年
マウロ・ゴメス 2018年
ウィリン・ロサリオ ●
中日 1997年
レオ・ゴメス 2001年
オジー・ティモンズ 2003年
アレックス・オチョア 2009年
トニ・ブランコ 2016年
ダヤン・ビシエド ●
DeNA 1990年
ジョーイ・マイヤー 1993年
グレン・ブラッグス 2002年
マイク・グラン 2003年
タイロン・ウッズ ●
広島 1993年
ルイス・メディーナ 2011年
チャッド・トレーシー 2015年
ヘスス・グスマン ●
ヤクルト 1990年
ドウェイン・マーフィー 1999年
ロベルト・ペタジーニ 2009年
ジェイミー・デントナ ●西武
2000年
レジー・ジェファーソン 2001年 アレックス・カブレラ
2008年
クレイグ・ブラゼル ●
ソフトバンク 1991年
エディ・ウィリアムス 1995年
ケビン・ミッチェル ●
楽天 2005年
ルイス・ロペス 2013年
アンドリュー・ジョーンズ ●
日本ハム 1990年
マット・ウインタース 1992年
マイク・マーシャル 2003年
エンジェル・エチェバリア 2008年
ターメル・スレッジ ●
ロッテ 1993年
メル・ホール 1994年
ヘンスリー・ミューレン 1995年
ピート・インカビリア 1997年
マーク・キャリオン 2004年
イ・スンヨプ 2010年
金泰均 2017年
ジミー・パラデス ●オリックス
1994年
フランシスコ・キャブレラ 1995年
トロイ・ニール 1998年
ハービー・プリアム 2002年
スコット・シェルドン 2005年
クリフ・ブランボー 2012年
李大浩 2014年
ユニエスキー・ベタンコート 2016年
ブレント・モレル 2017年
ステフェン・ロメロ 開幕四番を任された助っ人は過去30年で47人。懐かしい助っ人から現在もプレーしている選手までさまざまな名前が並んだ。
最も多いチームはオリックスで、9人もの助っ人が開幕戦で四番に抜擢されている。次に多いのがロッテで7人、阪神と中日も過去5人の助っ人が開幕四番を任されている。一方、過去30年で一人しかいなかったのが巨人。2016年のギャレット以外は、日本人選手か、すでにNPBで実績を残している外国人選手を開幕四番に起用している。
ちなみに、2004年に消滅した近鉄は1990年の
ジム・トレーバーだけだった。
タフィ・ローズなど強打が自慢の助っ人が在籍したチームだけに意外な結果だった。
大抜擢に見事に応えた選手は?

ヤクルト・ペタジーニ
いきなり四番を任されたとしても、残念ながら期待に応えられずにチームを去る選手も多い。しかし、中には好成績を残し、その後もチームの柱としてプレーした助っ人もいる。例えば2001年に西武の開幕四番を務めたアレックス・カブレラは、その年に49本塁打の成績を残すと、翌年も55本塁打を記録。圧倒的なパワーを武器に活躍した選手だ。
また、ヤクルトのロベルト・ペタジーニは1年目で最多本塁打のタイトルを獲得。四番抜擢が正しかったことを証明し、その後もヤクルトの主砲として活躍した。トニ・ブランコやタイロン・ウッズも、同じく1年目から最多本塁打のタイトルを獲得して期待に応えた選手だ。2人は別チームに移籍した後も活躍を続けた。
1年目にタイトルを獲得できなかったものの、その後もチームの主軸として活躍し続けた選手では、マット・ウインタースやレオ・ゴメス、トロイ・ニールが挙げられる。ウインタースは打力だけでなくパフォーマンスでもチームを盛り上げた選手。レオ・ゴメスとトロイ・ニールは、チームのリーグ優勝にも大きく貢献した。
ダヤン・ビシエドも、大抜擢に応えて1年目から活躍し、現在も中日の主軸としてプレー。まだ30歳と若いため、よほど調子を落とさない限りは手放さないだろう。
開幕四番を任されるかどうかは、春季キャンプとオープン戦の結果次第。首脳陣に強烈な印象を残し、四番に抜擢されるのは果たして誰なのか。また、過去のレジェンド助っ人に匹敵する成績を残す選手は現れるのか。今後の動向に注目だ。
文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM