今秋は5位タイに

中大の主将・古賀悠斗は三番・捕手としてチームをけん引した。10月11日のドラフト会議では、西武から3位指名を受けている
西武からドラフト3位指名を受けた中大・古賀悠斗(4年・福岡大大濠高)は4年間戦った神宮で、学生野球の一区切りを迎えた。
国学院大との最終カード。1回戦(10月28日)は自らの適時打で先勝(1対0)し、相手校の胴上げを阻止。2回戦(29日)は踏ん張り切れず、2対5で敗れた。中大は3勝7敗で日大と5位タイ。通常の運営であれば、5位決定戦が行われ、6位校は二部優勝校との入れ替え戦へと回る。だが、コロナ禍の今秋は入れ替え戦が実施されない特別対応のため、古賀の大学生活は終わりを告げた。
高校時代は3年春のセンバツ8強。高校日本代表ではバッテリーを組んだ右腕・
三浦銀二(法大主将、
DeNA4位)とともにU-18W杯(カナダ)で銅メダル獲得に貢献した。
中大での4年間8シーズン(3年春は中止)の「戦国東都」で、古賀は何を得たのか。
「3、4年時は(新型コロナウイルスの影響で)特殊なリーグ戦でした。1年春・秋は下(入れ替え戦)の苦しさ、2年秋には上(優勝)の喜びを体験できたことは財産になる」
4年時は主将を務め、課題だった打撃が飛躍的に向上し、攻守でチームを引っ張った。中大・
清水達也監督は「人間的な成長が見られ、今後に必ず生きてくる。今年1年間は頼もしい姿で後輩たちをけん引し、来年以降のチームにもつながる」と功績を語った。
今秋のリーグ戦は、国学院大が部史上初の春秋連覇を遂げた。主将・捕手の
福永奨(4年・横浜高)は、
オリックスから3位指名を受けた。捕手部門のベストナインで、春は古賀、秋は福永が受賞。古賀は「ライバルというよりは、切磋琢磨しながらやっていきたい」と同じパ・リーグでの共闘を固く誓っていた。
文=岡本朋祐 写真=菅原淳