プロ野球選手、特に主力選手の年俸は高過ぎではないか。それはプロ野球全体の問題でもある
高給選手の責任
日本のプロスポーツの中で一番給料の高い競技は何か。そう聞かれたら私は野球と即答する。最高年俸が9億円? 5億円クラスの選手もいる? 年俸だけでそれだけもらえるスポーツがほかにあるだろうか。これは払う企業、親会社にも問題がある。この経済状況の中、果たして本当に妥当な金額と言えるだろうか。何しろプロ野球選手になっただけで、目の玉が飛び出るような高額な契約金と年俸が手に入る。ほかのスポーツではまずあり得ない。ドラフト1位ともなれば、まだプロで何もしていないのに一生分ほどの稼ぎとなる大金が契約金として手に入り、ドラフト下位でもそれなりにもらえる。これほど恵まれている競技は野球しか見当たらない。
そして1年でも活躍すれば年俸は大きくアップする。それが2年、3年と続けば、あっという間に1億円プレーヤーの仲間入りだ。横綱でもそこまでは稼げない。選手はもらえるというなら断る理由はどこにもないから、当然もらうだろう。ただし、もらったらもらった分の責任が生じることを肝に銘じておいてもらいたい。その責任とは何か。あらためて言うまでもないだろう。
首位打者のタイトルを獲得しても、私の年俸がアップどころかダウンしたことは以前にも書いたが、そのときの球団の言い分はこうだった。
「主力選手だというのに、試合を休んだこともあったじゃないか。全試合に出ずに何がタイトルだ」
チームの順位も私のタイトルも確定したから欠場したのだが、言われてみれば確かにそのとおりである。しかし当時の私は、それは当然のことだと思っていた。のちに
巨人に移籍するまでは……。
私が今の選手に物足りなさを感じるのは・・・
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