
川上哲治[左]と藤村富美男。2人のプレーにもあこがれたが、筆者はプロの待遇に夢を膨らませた[写真=BBM]
水泳から野球へ
本誌が発売されるのはWBCの1次ラウンドを戦い終えているころだ。締め切りの関係上、どのような結果となっているかは分からないが、日本は3月16日の準々決勝ラウンドに進めていると思っている。WBCについては、すべてが終わったところで感想を述べたいと思う。
今回は私が野球を始めたころの話をしよう。WBCに出場している選手たちも皆、野球を始めたばかりの子どものころはゲーム、遊びのようなものだったはずだ。それが楽しくなり、いつしかのめり込むようになり、プロを目指すようになったと思う。そしてその夢をかなえ、プロ野球選手になったのだ。
私が生まれ育ったのは
広島で、野球との出合いは小学5年生のときだった。今の感覚で言うと、少し遅いほうかもしれない。もちろんそれまでにキャッチボールをしたことはあったし、三角ベースで遊んでいたことはある。町の草野球のチームに入ったのが、小学5年生のときだったのだ。
「勲ちゃん、来るかい?」
私を誘ってくれたのは友達ではなく、近所のお兄さんだった。大人たちの町内野球で人数が足りなかったのだと思う。私は同級生と比べても体が大きいほうだったから、声を掛けてくれたのではないか。
そこで私はいきなり右中間を突破する二塁打を放ったようだ。「ようだ」と言うのは・・・
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