
1999年のオールスターでセの好打者から5つの三振を奪った松坂大輔
マリーンズの
松川虎生(市和歌山高)はドラフト1位とはいえ高卒ルーキーで、キャッチャーだ。にもかかわらずレギュラー争いに食い込みそうだというのだからそそられる。バファローズでも高卒のドラフト5位、
池田陵真(大阪桐蔭高)のスイングスピードの評価が高く、カープのドラフト4位、
田村俊介(愛工大名電高)もセンターから左へ鋭い打球を飛ばして底知れぬ才能の片鱗(へんりん)を覗(のぞ)かせている。
ナマで見た高卒ルーキーといえば、
清原和博、
立浪和義、
松井秀喜、松坂大輔、
田中将大、
藤浪晋太郎といった名前が思い浮かぶ。とりわけ突出していたのは投の松坂、打の清原の2人だろう。今年のドラゴンズの北谷キャンプで取材に訪れた2人のツーショットが実現したときは、野球好きの血が騒いだというものだ。
清原はルーキーイヤーの1986年7月20日、オールスターゲーム第2戦での試合前のワンシーンが強烈だった。ホームラン競争に登場した18歳の清原は、バッティングピッチャー役を務めたライオンズの先輩、
石毛宏典の投げるボールを次々とスタンドへ運んだのだ。1本、2本、3本……大阪球場のスタンドがどよめき始める。5、6、7本。ドラフトでジャイアンツからの1位指名を信じて疑わず、それが叶わずに悔し涙を流した清原は、ジャイアンツの当時の指揮官、
王貞治の目の前で溜飲を下げた。試合でも
遠藤一彦(ホエールズ)のフォークボールをレフトスタンドへ運んだ清原は、ルーキーとしてはタイガースの
岡田彰布に次ぐ史上2人目のMVPを獲得。怪物ルーキーの名に相応(ふさわ)しい暴れっぷりを見せた。
一方・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン